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- イケニエゴッコ
- 日時: 2011/09/06 14:03
- 名前: マリア (ID: SnkfRJLh)
はじめまして!!
マリアと申します。。
亀更新&不定期更新ですが、それでも(・∀・)オッケー!って方は、よろしく
お願いします_(._.)_
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- Re: イケニエゴッコ ( No.1 )
- 日時: 2011/09/06 15:13
- 名前: マリア (ID: SnkfRJLh)
第四中学校2年C組名簿 女 18人 男 16人 全34人
阿河 李緒 (アガワ リオ)男
阿倍野 梢 (アベノ コズエ)女
雨乃 天 (アマノ ソラ)女
宇野 良太郎 (ウノ リョウタロウ)男
絵土 梨乃 (エヅチ リノ)女
香月 東矢 (カヅキ トウヤ)男
河野 了都 (カワノ リョウト)男
木戸 仁真 (キド ヒトマ)男
九野 葉香 (クノ ヨウカ)女
佐乃 翔斗 (サノ ショウト)男
鷺宮 波瑠 (サギミヤ ハル)女
白城 秀 (シラギ シュウ)男
関内 真琴 (セキウチ マコト)男
曽根 美琴 (ソネ ミコト)女
園崎 詩雨 (ソノザキ シウ)女
高橋 愛子 (タカハシ アイコ)女
千川 九里子 (チカワ クリコ)女
辻 里史 (ツジ サトフミ)男
十村 千里 (トムラ チサト)女
名波 晴斗 (ナナミ ハルト)男
乃木宮 鈴 (ノギミヤ リン)女
巾野 俊 (ハバノ シュン)男
火野 義也 (ヒノ ヨシヤ)男
堀河 永彌 (ホリカワ エミ)女
真野 綾 (マノ アヤ)女
美都 怜香 (ミト レイカ)女
村上 真也 (ムラカミ シンヤ)男
柳木野 李玖 (ヤギノ リク)女
淀川 奈緒 (ヨドガワ ナオ)女
結城 香里 (ユウキ カオリ)女
湯河 勇気 (ユカワ ユウキ)男
由良 良華 (ユラ リョウカ)女
流川 秀哉 (ルカワ シュウヤ)男
和田 一樹 (ワダ カズキ)男
涌田 真子 (ワキタ マコ)女
- Re: イケニエゴッコ ( No.2 )
- 日時: 2011/09/06 16:40
- 名前: マリア (ID: SnkfRJLh)
プロローグ 〜始まり〜
校庭に咲く一本の大きな桜の木。
桜の木といえば、木の下に死体が埋まっていると言うが、ここ、第四中学校は、その噂が嘘とは言えないところだった。
何百年か前、刑務所だったということもあって、オカルト系の噂は絶えなかった。
そんな学校には、裏で行われる一つの伝統があった。
それが・・・・・・・生贄ごっこ。
何か邪魔なものを抹殺するためには、多少の犠牲が必要だ。
それがこの学校では、行われていた。
- Re: イケニエゴッコ ( No.3 )
- 日時: 2011/09/06 17:58
- 名前: マリア (ID: SnkfRJLh)
1時限目〜標的 巾野 俊 生贄 美都 怜香
「生贄ごっこって知ってる?」
担任に自習、と言われたものの、外は鬱蒼とした天気で、全員が憂鬱な気分になっていた2年C組の雰囲気を覆すように、一人の女生徒がつぶやいた。
「いきなりどうしたの、永彌。」
永彌と呼ばれた少女は、親友である結城 香里の質問に、顎に手を当てながら”思い出したから”とつぶやく。
「去年の3年生に教えてもらったの、思い出したんだよ。生贄ごっこは、雨の日しかできないって。」
「ふうん。でもさあ、生贄ごっこって、ただの噂でしょ?うちの学校、そういうの多いんだしぃ。」
香里は、得意のギャル風な喋り方で永彌をバカにした風に言う。
「だけど、この噂はホントなんだって!去年の3年生もやってたんだって。邪魔な奴を消すことが出来るんだよ?すごいと思わない?」
永彌の発言に、クラスの雰囲気が一瞬で凍りつく。
「邪魔な奴が消えるなら・・・文句ねぇよな。」
その一言が、凍りついた雰囲気を更に凍りつかせる。
「おい秀。本気で信じてんのか?こんなの、迷信だろ?」
「確かに里史が言ってることも間違ってねぇけど、実際、”アイツ”が消えたら楽だろ?和田が一番被害を受けてるんだし。嬉しいだろ?和田も、みんなも。」
幸い、白城が言う”アイツ”が欠席していることに安心したのか、白城に話を振られた和田は、静かにうなずいた。
和田だけでなく、そこにいた全員が、”アイツ”が消えたら確かに嬉しいと思っていた。
そんな中、一人の少年が声を上げた。
「なんだ?これ。」
「ん?どうした?まこっちゃん。」
まこっちゃんこと関内 真琴は、声をかけてきた義也に落ちていた真っ赤な封筒を見せた。
「それ!!その真っ赤な封筒!もしかして・・・・。」
そう言って義也の手からひったくるようにして封筒を奪った永彌は、そ〜っと封筒を開けた。
「おい、勝手に開けていいのかよ!」
義也の忠告も無視し、手紙の内容を読んでいた永彌の顔は、一瞬にして凍りついた。
「・・・・・・・これ・・・・・。」
小さくつぶやく永彌の声と、誰かの生唾を飲み込む音と、微かに聞こえる雨の音が静かな教室に響きわたる。
「なんて書いてあったんだよ。」
義也が永彌に尋ねると永彌は黙って義也に手紙を渡した。
「?俺、読んでいいのかよ。せっかくだから、音読してやるよ。」
そう言って義也は、手紙を読み始めた。
『標的(ターゲット) 巾野 俊
生贄 美都 怜香
生贄が少しの血を捧げれば、標的には死が訪れるだろう。
君たちの誰かが、標的を心の底から恨んでいるのならば、その誰かが望んだ死に方となる。
何か邪魔なものを抹殺するためには、多少の犠牲が必要だ。
君たち次第で巾野 俊の未来が変わる。』
・・・・・・なんだよ、これ。秀が言ったことが本当になるってことか?」
「んだよ、俺のせいにすんなよ。でもよお、美都が血ぃ出せば巾野が死ぬんだろ?だったら美都、血出せよ。」
「ちょ、秀!!なんて事言って・・・・。」
義也が止めるが、秀は徐々に美都に近づいていく。
「いいよ。あたしが血を出せば、巾野が死ぬんでしょ?あたしだって迷惑してんの。アイツ、一方的に付きまとってきてキモいったらありゃしない。それに和田はパシられてたし、みんな迷惑してたでしょ?」
そう言って美都は、裁縫道具を取り出し、針を人差し指に刺した。
プスリ、と鈍い音がしたかと思うと、美都の指からは真っ赤な血が噴き出してくる。そこに絆創膏を貼っている美都を見ていると、ドアがガラッと大きな音を立てて開いた。
「巾野が自宅で首を吊って死んだそうだ。」
担任の突然の知らせに、教室が静まりかえる。
担任が教室から出ていくと、一気に騒がしくなる。
「本当に死んじゃった・・・。」
美都は、どこかほっとしたような、だが少し怖いといった風につぶやく。
「このまま邪魔な奴、消していけるんじゃ・・・。」
秀がつぶやく。
それが、2年C組が変わっていくきっかけになってしまったとは知らずに・・・・。
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