ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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追憶と花束
日時: 2011/09/20 21:45
名前: 雅 (ID: MDsdSaXn)

———注意書き
・まだまだ初心者のへっぽこが書いてます。
・話が長くなるにつれてグダグダさが増します。
・長編?短編?知らんがな。
・荒らし等は華麗にスルーです。
・苦情を書かれても一切責任は取りません。

———無駄な人の紹介
name 雅(ミヤビ)
birthday 5/27
like 読書 筆記 イラスト ゲーム等 
disagreeable 人(同級生と年上) 人付き合い 体育

———呟き
9/16
スレ立てるだけ立ててみたよ。

9/20
MEMORY1完結。 

———目次

登場人物 ×

Memory1 MOTHER
          1 >>1
          2 >>2
          3 >>3     →蛇足 >>4
Memory2 
memory3 

Page:1



Re: 追憶と花束 ( No.1 )
日時: 2011/09/20 20:39
名前: 雅 (ID: MDsdSaXn)

Memory1 MOTHER



2×××年。
世界は破滅的危機に追いやられた。

人口爆発による急激なる人口の増加。
政治家たちはそれをなんども食い止めようと試みたが、それも失敗に終わった。
人口増加による食糧と水不足。
人口密度は増え、さらには小規模だったテロが大きな戦争へと変化していく。

日本は連合軍と共に戦い、結果戦争では敗北をした。
敵軍のヘリが日本へと爆弾を落とす。
日本は火の海にのまれて、世界地図からその存在を消した。



————3年後


『———い、おい! 応答しろ! 聞こえているのか!』

「聞こえてるっつの。いちいちうるせぇな」

耳に付けていたインカムの電源をぶちりと切った。
そのインカムをぼんやりと見つめている青年の表情は、まさに「無」だった。
嬉しい、という感情でも、怒りでもなかった。
艶のある黒と、薄い茶色が混じったクセのあるショートカットの青年は、薄気味悪く舌で何度も唇を舐めていた。
青年の形の良い唇が、何度も動く。しかし、その声帯から声は一度も発しない。

青年、こと八雲は、ごく一般的な「元日本人」だった。
普通の家庭に生まれ、ただ普通な生活を送っていたはずだった。
しかし彼は、3年前のあの戦争で疎開し、両親と離ればなれとなった。
それ以来八雲は、冷徹な人間になっていた。

「なぁ、八雲。お前今日の任務内容、本当に分かってるのかよ?」
ふいに隣から声がして、隣の人物と視線を合わせた。
丸い目に長い髪。そして低身長。幼い少女を思わせる「少年」が八雲の隣をずっとついてきていたのだ。
「…分かってる。「母体」を潰すんだろ」
「分かってるなら別にいいけど…」
「ならいちいち話しかけるな。煩い」
「……」
それきり、少年は何も話さなかったけれど、八雲はそれで満足していた。


数時間前。

八雲が所属する、反抵抗組織「壊(カイ)」は、慌ただしく動いていた。
八雲を含め、この組織はわずか13人で構成されている。
その中の一人は、指揮官。いわゆるこの組織を作った張本人。
八雲はこの組織員の中でも最も一番に入隊した人物である。
しかし彼の実力は未知数であり、何かと謎も多かった。
「おーい、皆いるかー?」
野太い男の声が廃墟内を響かせる。
顎からもみあげにかけて髭を生やし、口元に一本の傷口がある。見た目は30前後の男。
彼、千里こそがこの「壊」を作った張本人だった。
「よく聞け、「マザー」の場所が分かったんだ」
千里の言葉に全員が凍りつく。
「マザー」というのは、言葉そのままの意味。すなわち「母」を意味する。
この地、「元日本」は世界地図から姿を消したものの、小さな面積で人々は生活をしていた。
通称、「エデン」と呼ばれるドームがこの地に存在する。
エデンもそこまで大きなドームではないため、住んでいる人間はごくわずかではあるが、ドームの中は本当に「エデン」と呼べるものだった。
何度か八雲はエデンに潜入したからこそ分かるのだが、ドーム内は食糧も水も豊富だった。
人工的ではあるが花も咲き誇っており、ドームの外とは大違いの世界だったのを八雲は知っている。
「マザー」はそのドーム内の機械を全て管理している、いわゆる「大地の母」とも言うべき存在。
反抵抗組織「壊」は、その「マザー」を破壊するために構成されたのだ。
勿論壊さないわけにはいかない。

が、謎と言えば謎はある。
何故千里は「マザー」を壊そうとしているのか。
しかし無関心な八雲は疑問に思ってはいるものの、そこまで気にしているわけではなかった。
「マザーはエデンの地下、「ゲヘナ」にある。……決行は2時間後。心して準備しておけ」
千里の笑みは、やけに不気味だった。
千里の笑みに、誰もが凍り付いていた。 八雲を除いて。

・ ・

決行まで残り一時間。
慌ただしく動く人たちの合間をぬって、八雲は千里が居る場所へと向かっていた。
八雲の予想通り、千里は建物の外にいた。
「よぉ、千里。…マザーの破壊はあんたの一番の望みだっていうのになんつー面してんだよ」
千里の表情は、どことなく儚い印象を見せていた。
いつも八雲をみるそのオレンジ色の瞳は微かに揺れている。
「あんたがどんな過去を持ってるかなんて俺には知ったことじゃない。
 …言いたいことがあるんだったら言っておいた方が良いぜ」
「……お前は本当に他人の心情を探るのが得意だな」
「得意なんかじゃねぇよ。…あんたの気持ちが顔に現れすぎなだけだ」
千里はポケットから煙草を取り出して、ライターで火をつけてそれを口元まで近づける。
「…なんでもないさ。…お前はお前の目的を果たせばいいんだ。八雲」
「おいおい、あんたまで「その呼び方」なのかよ?」
「お前がそんなだから、調子が狂うんだ」
「いつものことだろ。『八雲』」
千里は少し困った顔をしたが、それも一瞬の出来事。
煙草が地面に落ちて、「ジジ…」と音を立てた。

「千里」の唇と、「八雲」の唇は小さく触れ合っていた。



——————————————
後書き

とりあえずmemory1−1終了です。
才能のさの字もない私が書いた結果がこれです。

……正直言って。

くだらねぇ!\(^o^)/

Re: 追憶と花束 ( No.2 )
日時: 2011/09/20 19:59
名前: 雅 (ID: MDsdSaXn)

MEMORY1の続き。
名前がごっちゃになってますが、3人称はいつでも、
「八雲」→「八雲」
「千里」→「千里」のままです。





突然の出来事で正直頭はそれを理解してなかった。
でもはっきりと分かったのが、「それ」だった。
「……あんたいつからそういう趣味持ったんだよ」
八雲は離された唇を小さく開いて息を吐いた。
千里は少しだけ驚いたような顔をしていた。それから八雲の頬に触れて、呟く。
「……あんた今、俺を『八雲』って…」
「あ?それがどうしたんだよ」
「いや、だから。…『八雲』はお前の…」
「その名前はお前が勝手につけた名前だろ。…その名前はお前の「もの」なんだろ?」
「……」
「…そして、『千里』こそが俺の「本当の名前」。———今更隠すこともねぇぜ」
「お前、記憶が…」
「戻っちゃいねぇよ。いつでも俺とお前は、「こういう関係」のままだ」
八雲の表情はどことなく愉快そうだった。
八雲は千里の手を無理矢理に引っ張って引き寄せ、そのオレンジ色の瞳の上に小さくキスをした。
「……そんじゃあ、俺は行ってくるから」
俺が建物に戻っていく間に、千里はずっとその場所に立ち尽くしていた。



建物内に入ると、少女のような「少年」が八雲の前に立っていた。
「蒼空(ソラ)か。…どうした?」
「八雲!」
「うわっ!?」
蒼空、と呼ばれた少年は急に八雲の腰辺りにしがみついてくる。
「おい、蒼空…」
「八雲は、……千里さんとどんな関係なんですか…?」
「……」
……やっぱり見られてたか。
説明が非常に面倒くさい。八雲は溜息をついて、蒼空を引っぺがす。
「俺と千里はただの「隊長」と「隊員」の関係だ。それ以外のなんでもない」
「で、でもっ…」
「いちいちうるせぇな。その喉かっ切るぞ」
最後の言葉に蒼空が怯えて逃げ出す。「くだらない」と八雲は唾を吐く。




———そして現在に至る。
現在地はゲヘナ一階層。地下水路を通れば簡単に行けてしまうのが少々どうなのかと思ったりはする。
まぁ、結局こちらが得をしているのだから良いのだが。
ちらりと蒼空を見ると、蒼空の持つハンドガンが微かに震えているのが分かった。
———緊張、しているのか。
そんな蒼空を放って、八雲はどんどんと奥へと進んで行った。
汚れ一つない白い壁が何処までも続く。
迷路のようで、気持ち悪い気分がする———わけでもない。

たとえるのなら、それは「不可解」。
エデンの地図は情報で回ってくるが、ゲヘナの地図なんて情報では回ってきていない。
しかし何故か八雲は、「正規」のルートを通っていた。
八雲の頭にゲヘナの地図が浮かんでいたわけではない。
「ただ普通に」進んで行ったのに、何故か迷うこともなかった。
———俺は、過去に此処に入ったことがある?
一瞬思ったが、同時にありえない、と思った。
そもそもゲヘナに入ることが初めてなのだから、それはない。
仮にあったとしても俺には2,3年前の記憶なんてもう「無い」のだから、ゲヘナ内の地図を覚えているはずもない。
とにかく進むしかない。

次に八雲が歩みを再開させると、後ろから爆音がした。

「うわあああああああああああああああああ!」
「!?」
驚いて後ろを振り返る。
煙と炎。
その奥に見えるのは、 「燃えた蒼空」。
「蒼空!?」
「うああああああああ、あああああああ! 熱い! 熱いいいいいいいいいい!」
まるで暴れ狂うヒトの如く。
近寄る気にもなれない。

蒼空は罠にかかった。
でも蒼空はずっと俺の後ろを歩いていたはずだ。
なのに、なぜ蒼空が先に罠にかかった?
本来なら、俺がまず罠にかかるべきだろう。

おかしい。
やはり。

何かが、おかしい。



———————
後書き

memory-1−2もエンドです。
蒼空君がいろいろ不憫でした。なんかごめんなさい。
3か4で終わるかな?って考えてます。
それでは!

Re: 追憶と花束 ( No.3 )
日時: 2011/09/20 21:20
名前: 雅 (ID: MDsdSaXn)

やっと終了だい…。





それからも、俺は一度も罠にかからずにゲヘナの最深部まで辿り着くことが出来た。
其処に辿り着くまでに、監視カメラが何台もあった。
警備のロボットだっていくつも発見したのに、どいつもこいつもまるで俺を相手にしなかった。
警報音も発さなければ、様子を観察することもしない。
——— 一体、どうなっているんだ?
さらに歩みを進めていくと、八雲は一つの壁にぶち当たった。
白い扉に、明らかなパスワード入力の為の機械。
ボタンには、それぞれА〜Zまでが並んでいた。……が、生憎俺はパスワードを知らない。

けれど自然に八雲の指は、「MOTHER」と入力していた。




嗚呼、待っていた。

俺はこの時を待っていた。

一体、何年このときを待っていたのだろう?

1年? 2年? いや、……もっとだろう。

今度こそ。

今度こそは。


絶対に————————




パスワードは正解だった。
白い煙を立てて、扉は音も立てずに開いていく。
……やっと、「マザー」を破壊出来るのか。
自分の足音がやけに煩く感じる。
自分の呼吸の音がやけに大きく聞こえる。
何故。 どうして。

「……」

大きな部屋に出た。
細長いドームのようだった。

けれど、その部屋には何もなかった。

「よぉ、ちゃんと辿り着いたんだな」

一人、中央に男が立っていた。

「……千里」
「やっぱりあんた「一人」が此処に来たか」

意味が解らない。
千里の言葉が分からない。

————ドォン…

「あ……?」

突然、視界が赤くなった。
それと同時に、胸に痛みが走った。
————銃弾が貫通している。

撃ったのは、紛れもなく 『彼』 だった。

痛みによろけて、溢れる血を止めようと右手でしっかりと胸元を押さえる。

「てめぇ千里! 俺に銃を向けるたぁどういう了見だ!?」

「…許せ。これも全て、お前の為なのだ。「マザー」。」

「は……何、…言ってんの、…?」

謎の笑みが零れる。
嗚呼、何故。
何故———?

「俺が、…マザーだって? …意味わかんねぇよ…!」

千里の顔から、儚さが生まれる。
嗚呼、
何をそんなに悲しむのか。

「何で、何でなんだよ……?」

視界がぼやけて、何も見えなくなっていく。
こんなことで、何故俺は死ななければならないのか。
どうして。どうして。








「俺は、永遠に君を愛す—————」






『彼』が手向けた『花束』の意味を、俺は理解できない。







—————3年前。

いつから俺の人生が変わったのか、分からない。
気付いた時にはもう、遅かった。

「八雲。……私は貴方を愛しているわ」

「ああ、千里。……俺も、いつだって君を愛しているんだ」

俺の『妻』である『千里』は、とても穏やかで優しい『女性』だった。

「ほら、私のお腹。…また動いているわ」

「早く、生まれると良いな」

「ええ。楽しみにしていて」


平和だったのに。平和だったのに!


「千里に「マザー」を埋め込むだって!? ふざけるな!
  千里のお腹にはまだ、生命があるんだぞ!」

どうして人は、生きるためならこんなにも汚いことも平気でやってのけられるのだろう。
どうしてこんなにも人間は、汚いのだろう…。

「……仕方ないわ。これも命令なのだもの」

「千里! 嫌だ! 待ってくれ!」


「八雲。……私は、永遠に貴方を愛す————」


それから、千里の体内には「マザー」という最悪の兵器が埋め込まれた。
千里は強制的に研究所生活を強いられ、俺と会うことすらもままならなかった。
そんな絶望の中で生まれた、俺達の子供。
出産と「マザー」への負担による、千里の突然の死。
そして千里の体内にあった「マザー」は俺達の子供の体内に埋め込まれる。
「マザー」による急成長を遂げる、我が子。
研究所を抜け出してきた彼の姿が、今でも目に焼き付いている。
黒と茶色の髪。少しクセのあるヘアースタイルが、千里にそっくりだった。
そしてその青年は小さな笑みを浮かべて呟く。

「ハジメマシテ。……「ワタシ」の名前は何?」

その時に分かった。
「マザー」が千里の意志を継いでいたことを。
しかし俺は、もう彼女に辛い思い出を思い出させたくない。

「…お前の名は、『八雲』という。
   俺は、『千里』という。……お前の父親だ」

「そう。———宜しく」


そう言った彼の儚げな顔を、俺はいつでも覚えている。



MEMORY1-END
———————
後書き

まずはさくっとこんな感じです。
ストーリーがごっちゃでいまいち自分でもよく分かってません。

ようするに…。

千里&八雲→結婚

千里→マザーを体内に

千里→出産、死亡

子供(のちの八雲)→マザー(千里の意志)を継ぐ

八雲の記憶隠蔽→のちの八雲の記憶喪失した記憶の部分。

お察し下さい。

まぁこんな感じ。
子供は実際年齢3歳ということです。幼い!

MEMORY2も良かったら見てやってください。
感想くれると嬉しいです。

Re: 追憶と花束 ( No.4 )
日時: 2011/09/20 21:41
名前: 雅 (ID: MDsdSaXn)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=Ww9e4v7MMNI

MEMORY1のまとめと余談。

URLはMEMORY1のイメージソングみたいな感じです。
私の感性だけで選んでいるため、若干ストーリーに合ってないような気も…。

とりあえず言えることは、私の書くストーリーはとってもつまらないものであること。
読むだけその時間をドブに捨てたようなもんですよ。
私は基本長編を書くと続かないのですがどうしても長編を書こうとするのが駄目なんでしょうね。
短編も気づいたら長編みたいになってしまいます…。
だから本当に短編よりも短いこれくらいが十分なんですよね。
もっと勉強せねばならんです…。

その内八雲さんや千里さんとかのイラストも描いてみたいなーと思っております。
そちらはでき次第うpです。私そこまで絵上手くないんですけどね…。

MEMORY2はもうとことん鬱ストーリーを書こうと思ってます。
死別とかそういう感じ。あと救いようがない感じ。


——追伸

人生の数分をドブに捨てたお方。
御疲れさまでした。

Re: 追憶と花束 ( No.5 )
日時: 2011/10/22 17:19
名前: 雅 (ID: MDsdSaXn)

Memory2 PRINCE




小さく触れた肌の感触。
手から落ちたやわらかな髪の感触。
君からは、ほのかなジャスミンの香りがした。
温かな君にいつまでも触れていたいと思った。
優しい君といつまでも話していたいと思った。
全て叶わないことを知っていたけれど。


『小さな国の、小さな王子と』


僕の国は、とても小さい。
人口も、100人いるかすらも分からない国だ。
そんな小さな国の、僕は王子なのです。

「ジン様。おはようございます。朝でございます」

僕の一日は、彼女の一言から始まる。
重たい瞼をゆっくりと開くと眩しい位の光が急に差し込んできて、思わず目を瞑ってしまう。それから何度も瞬きを繰り返すと、だんだんと明るさにもなれてきて、目の前にいる彼女の姿もはっきりと見えてくる。
この国では珍しい黒い髪の少女。名前はアリア。年は僕と同じだから、19歳。長い黒髪はそのまま背中に撫で下ろしていて、目は少し垂れているからか、優しさのようなものが溢れているようにも見える。
が、不可解な問題もある。
僕はやわらかな布団を蹴って、ベッドから跳ね起きる。
彼女は僕を見下ろす。
そう。僕よりもアリアの方が、いくらか身長が高いのだ。
僕はそこまで身長がないわけではない。平均はきっとある。なのにアリアはそんな僕よりも大きい。
不思議だ。



とちほ(^p^)


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