ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 新撰組ですが、何か?
- 日時: 2011/10/08 17:55
- 名前: 薄桜 七瀬 (ID: EBP//tx7)
ええと、はじめまして。
薄桜 七瀬(はくおう ななせ)と申しますっ。
駄文でどうしようもない小説ですが付き合ってください。
初心者ですのでお手柔らかにオネガイシマス……はい。
作品は新撰組小説です。
ギャグだったりシリアスだったりグロだったりします。
興味ある方はどうぞ、下へ。
- Re: 新撰組ですが、何か? (no.1) ( No.1 )
- 日時: 2011/10/08 18:29
- 名前: 薄桜 七瀬 (ID: EBP//tx7)
舗装されていない道。
自然に溢れる草。
賑やかな町並み。
そして……着物の人々?
「あっるぇー……おっかしいなあ……確か僕は部屋で本を読んでいた気がするんだけど」
頭をガシガシと掻きながらぼそぼそと呟く。
嗚呼もう、脚が痛い……何で靴下でこんな処来ちゃったんだろ。
大体、何で部屋で本を読んでたはずなのにいきなり意味のわからない場所にいるんだ僕は? ああ、もしかして夢でも見てるんじゃない?
なんて思おうとしたけれど目の前の状況がそう思わせてくれなかった。
『っ、離しいっ!』
『うるせえなあ、俺たちと来てもらうぜ?』
女に突きつけている刀らしきもの。
嫌そうに眉をしかめる女をニヤニヤしてみている男たち。
嗚呼、ほんとこういうの。
「苛苛するっ!! おい、其処の野郎ども! 女に寄ってたかってんじゃねえよ! おっちゃん、ちょいとこれ借りるぜ?」
暖簾を引きあげて騒ぎの中心に立つと見事に嫌そうにされた。
気にしてないけど、着物の中に洋服って目立つんだなあ……。
(カメラマンいないし撮影じゃねえんだな)
わけのわからなさに更に眉を寄せながら僕は暖簾で向かってきた一人の腹を思いっきり——殴った。
「四、五人で行かないとその女を連れていけないわけ? よわっちい奴らだねえ!」
挑発するように僕が言うとあからさまにかあ、と顔を赤らめ、そいつらは女を押しのけて刀を構えた。
「殺す武器使わないと僕に勝てないんだ? 本当にどんな神経してるの君たちは? 馬鹿だねえ……」
女に目で「逃げろ」と指示をしながら暖簾を構える。そして唇を舐めて笑みを浮かべた。
「精々、恥はかかないでね?」
- Re: 新撰組ですが、何か? ( No.2 )
- 日時: 2011/10/08 18:49
- 名前: 薄桜 七瀬 ◆5/2kkxYfkE (ID: EBP//tx7)
「はいはーい、新撰組でーす! ちょいと退いてくれますかー」
後ろからそんな声が聞こえた。
慌てて退く野次馬と刀を構えたまま呆然とするそいつら。
「……しんせんぐみ?」
僕は間抜けにもそうつぶやいた。
新撰組……て、幕末の? 沖田総司とかの?
「——……貴方は異国の方ですか?」
「此処の国の方だ」
僕が答えるとそいつはじ、と僕を見て息を吐いた。
「斎藤さん、私はこの人を献上してきます土方さんに」
「ああ、沖田さん任せた……俺はこいつらを捕縛次第直ぐ行く」
その会話が終わった瞬間、僕は沖田…さんに腕を引かれて抵抗する間もなく歩き出した。
「……えと、沖田…さん?」
「はあい?」
腕を引かれながら歩き続ける僕。
何処か楽しそうに笑う沖田さん。
「今何年ですか?」
「文久三年、師走です」
師走……て、12月?
僕がいたのは10月……てあれ、文久三年て言った? この人。
「……ああああああ、僕って馬鹿なの? 何をどう間違えたら文久三年なんていう単語が聞こえるのさ! 僕が生きてるのは平成だって!」「文久三年であってますよ」
……うそでしょ。
ああ、もう……僕どうなるわけ?
「貴方、中々良い筋してますよー? あの暖簾を振りまわして浪士の鳩尾に当てる姿は中々見事でした」
へらへらと笑う沖田さんに苦笑で返しながら冬空を見上げた。
「……剣道は小さいころからやってる特技だから」
「特技って……いくつからやってるんですか?」
「5つからだなあ……ああ、もう何だろう……こんなところ来たら生きていけないじゃん……どうやって生きて行こう」
はあああ、と長い溜息を吐いて頭を抱える僕に沖田さんは笑みを浮かべたままこう言った。
「では、隊士になってはどうです?」
「……いやいや、可笑しくないか?」
「可笑しくないですよー、ほら……屯所です」
笑みを浮かべた沖田さんにどうすればいいかわからず。しかし、このまま此処にいても野垂れ死ぬだけなので僕は渋々其処へ入って行った。
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