ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

~that over there day~
日時: 2011/10/20 14:39
名前: 聯 (ID: kWgD5bK.)
参照: http://kuronekojudas.blog.fc2.com/

闇の世界だけの存在を願う者と、光の世界だけの存在を願う者。

この魔法界は、長い戦で、二つの大陸に分かれた。

闇の大陸には、悪魔の封印された、魔界の穴。
恐ろしい国々や町が立ち並ぶ。
一呼吸すれば死ぬという空気が漂う砂漠や、悪魔のひそんでいるという底なしの谷。

そして、その中の、炎の国の小さな町に男の子が暮らしていた。

名前はスハディー。今日は朝の目覚めが悪かった。

いやな予感がプンプンする。
闇の国の首都で祭りが行われる。
窓の外は、お祭り騒ぎで、酒を飲み、愉快に笑っている男たちに、お店を並ぶ道。

「王子、祭典にたち合わせよろしくお願いします。」
「ああ。」

闇の国を支配するのは、スハディーの父。
つまり、一応王族に生まれた。

スハディーは、赤い瞳に黒い髪。黒のTシャツ・ダボダボズボンに、刀を腰に、その上からフードのついたマントで身を包み、赤い石の首飾りを下げ、ブーツを履く。

しかし、祭典でものすごいことに巻き込まれて、変な奴と出会うことなど、このときは思いもしなかった。

Page:1



~that over there day~ ( No.1 )
日時: 2011/10/20 15:26
名前: 聯 (ID: kWgD5bK.)
参照: http://kuronekojudas.blog.fc2.com/


城から、出て、黒い馬車にのり、座る。

「いい空ですなwドンより雲に覆われてw」馬使いが言う。
「いつものことだ。」とそっけなく答えるブラクネス。

そのとき、子供をはねた。「おい!」とブラクネスは馬車を止める。

「へぃ?」と馬使いは言う。
ブラクネスは馬車から降りて、子供を、引きずるように道の端に寄せた。犬猫感覚だ。

そして、子供を覗き込む。目はまっすぐブラクネスを見ている。濁りの無い、青い目だ。

「・・・」ブラクネスは、子供に背を向け、そそくさと馬車に乗って、「出せ。」とそのまま去った。

それが普通の国なのだ。人の命など、どうでもいいという考え方なのだ。

その子供のそばに旋風がおこった。白い羽が一枚落ち、その横に、茶色いブーツの先が見えた。

祭典の席に着いたブラクネスは、祭りを見る気も無く、ただ、座っていた。

祭典は、親の無い子供のいけにえ。人間オークション。また、生首がピンのボウリング。

スハディーは祭典が大嫌いだ。笑い声も、こんな憎しみに満ちた、「ざまぁみろw」みたいな笑い声は嫌いだ。

まず、人の命を何だと思っているんだろうか。ただのおもちゃか?それともただの生き物か?

ただの、ただの、ただ、ただ...ブラクネスはこぶしを握り締める。

最近変だ。これが、このやり方が小さいころから、ずっと普通なのに、当たり前なのに、最近、あの死をみてから・・・

6年前のこの祭典の日。泣きながら、にんまり笑って、打ち首を受けた同い年くらいの子供。

そのとき、キェ———ッ!と耳をつんざくような高い鳴き声が空に響き、空を白い大きな鳥が羽ばたく。

背中でなにか光って見えた。みんな何か叫んでいる。
その鳥はまっさきにブラウネスに向かって飛んできた。

そして、ブラクネスの服をつかむと、空高く舞い上がった。

「おい、はなせ、このデカ物!」「キェ———ッ!」
「キェーじゃねぇよ!」「おーい、静かにしろよ。」

そのとき、上から襟首をつかまれ、犬のように持ち上げられた。

「おい!オレは犬じゃないんだ!」
「犬にされた気分はどうだい?」

そのコは四角いゴーグルをしていて、跳ね上がった深い緑の髪に、耳には金の輪の形をしたピアスをしている。

手には、茶色い革手袋。ふくはクタッとしたブカそうなTシャツ。茶色い半ズボンに、ブーツ。
腰にカバンをかけて、首には、赤い石の首飾りが光る。

「さっきの子の親、泣いて喜んでたよwたぶん考え方がずいぶん変わったろうねw」「は?」「命への考え方さw」

そいつは、ブラクネスを後ろに乗せると、ゴーグルをはずして首にかけた。
まったりした、赤い目をしている。

「お前、だれだよ?」「ライグヒットっていうんだwみんなライってよんでる。君は?」「ブラクネス。」
「え?ブタキムチ?」「ブラクネス!」

~that over there day~ ( No.2 )
日時: 2011/10/20 14:00
名前: 聯 (ID: kWgD5bK.)
参照: http://kuronekojudas.blog.fc2.com/


編集中


Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。