ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 黒いのは僕だけだ
- 日時: 2011/10/22 17:01
- 名前: 孝之 (ID: /LylQYeE)
クリックしていただきありがとうございます。
初めてなので大目に見てください。
主な登場人物
○シルウィン・アリストア
○ジェンキンス・フォランスト
○劉涯 美砂緒 (りゅうがいみさお)
○シェリア・エルマン
です。できれば覚えてください。
それでは、かきます。
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- Re: 黒いのは僕だけだ ( No.1 )
- 日時: 2011/10/22 18:24
- 名前: 孝之 (ID: /LylQYeE)
5歳 秋 隣の家に住んでたジャスティンが石になった。
僕が遊んでいるとき間違って触ってしまったからだ。
13歳 春 はじめて付き合った彼女のジュリーが石になった。
僕がキスしてしまったからだ。
22歳 冬 母と父が石になった。
僕が転びそうになった時反射的に助けたせいで僕に触れてしまったからだ。
第一章 前世
王様の耳はロバの耳。という童話をご存じだろうか。ある日王様のみみがロバになってしまうという話だ。
その王様は耳がロバになる前にも大きな事件を起こしていた。
王様はある日二人の神からある頼みごとをされた。それは、演奏対決の審査員であった。
王様はたくさんの素晴らしい演奏をこれまで幾度となく聞いていたから、耳が自然と肥えていたために神は王様に審査を頼めば本当の勝者がわかると思ったのだ。
王様は二人の演奏を聴き、フルートを吹いたほうの神が勝利とみなした。
本当はあまり変わらなかったが、本当に微妙な差であったからして、王様はとても二人は決着をつけられなかった。
だが王様はフルートを吹いた神のおかげで幸せな生活ができているからして、フルートを吹いた神を選んだのであった。
「あぁ。ありがとう王よ。このお礼に何か君に恩返しがしたいんだ。な にかしたいことはあるかい?」
「わしはなー・・・。もう残り少ない命じゃ。何も願いはないのじゃ。
いくら神でも命を延ばすことはできまい。」
「できるぞ。命を延ばしてやろうか?」
「いやいい。わしはこの区切られた人生の中で何をするかを楽しみたい のじゃ。延ばしてしまったらわしは死んだも同然じゃ。」
「じゃぁ何がいい。」
「そうだ。わしのかわいい娘がのぅ、キンが好きなのじゃ。だが最近贅 沢をしすぎてのぅ。国民の怒りを買って困っているのじゃ。何か無限 にキンを出す壺でも鏡でも何でもいいから出してはくれんかのぅ。」
「壺や鏡などは出せんのだ。出せることには出せるが無限にとなると な・・・。そうだ王よ!お前の手が触れたものはキンになる魔法をか けてやるのはどうだ。そうすれば少なくともお前が死ぬまでキンがた くさん取れるであろうぞ。」
「神がそうおっしゃるのならわしはそうしよう。」
魔法をかけられた王様は家に帰り顔を洗った。
すると指の間からキンの滴が水瓶の中にかねがねしい音を立てながら落ちてゆく。それを見た王様はとても喜んだ。
この滴一粒一粒が国民の笑顔だと思うと胸がはずむ。
王様はふにゃふにゃとした万弁の笑みで食事をとろうと行動へと向かった。いつものような豪華な食事の席には王様の可愛い娘が礼儀正しく座り、王様に笑いかけていた。
美味しそうなふわふわのパンを持ってさあ食べようというところだった。手に持ったパンはみるみるキンになった。
食べられない。
きずいた。
この先ずっと王様は食べ物を口にすることも飲み物をのどに通すこともできない。あいする娘を抱き締めることもできない。
王様は泣いた。
娘はわけもわからず王様のところに駆け寄り背中をさすった。
可愛い娘よ・・・。
情景反射で王様は娘を抱き締めた。強く強く。
娘はだんだん冷たくなっていく。王様は死にたくなった。
分かっていたのにだきしめてしまった。分かっていたのに。
王様は神を呼び出していった。
「わしの願いを剥奪してくれ。わしはもうキンなどこりごりじゃ。あと キンになった娘を助けてくれ。わしはどうなってもよい。」
「分かった。いいであろう。だがこの方法は今だけといってもよい。こ の方法をすれば王と娘は助かっても1000年に一度くらいかわからん が、いつか黒い血を持って何かに触ると石なってしまう子供が君の子 孫に現れるであろう。」
「なんでだ?」
「今からきみの血を黒い石のようなものにする。君は何かに触れてしま うと石にしてしまう。」
「さっきと変らんではないか。」
「だが、キンになった娘を金から戻すには石にしてからではないとわた しは人間として生き返らせられないのだ。」
「なぜだ。」
「わたしはキリスト系の神だ。キンは仏教の尊重だ。私には触れん。そ してそのキンを石にすることもできないんだよ、必然的にな。」
「わかった。」
そうして、娘は生き返り、王様は人に害を及ぼさぬために2年後にずっと閉じこもっていた石の塔の中から出てきたらしい。その時にはもう何でも触ると石になってしまう腕は切断されていたんだとか。
出てきたとき王様は一人だったという。一緒に閉じこもっていたが子供を産んでからすぐに石になってしまったメイドをおいて出てきてしまったそうだ。その子供は王様の子孫ではないかという。そのあと王様はロバの耳の話になる。
作り話だろう。童話なのだから。
・・・でもこれがもし本当の話だったらどうする?
第二章に続く。
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