ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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【La Reve Des Papillons】〜蝶の夢〜
日時: 2011/11/17 19:06
名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)

夢を見る。

悲しい夢

楽しい夢

美しい夢....................


私達は夢を見る。

儚い夢

嫌な夢

嬉しい夢........................


蝶の様に

ヒラヒラと舞う夢。

私達は、それを必死に追い続ける。


自分の為に...................?



..................仲間の為に。


私達は夢を見る。




—————————儚い、悲しい夢。




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Re: 【La Reve Des Papillons】女王になる為に ( No.1 )
日時: 2011/11/14 10:40
名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)

tatibana yui
橘 優衣   (15歳)

中学3年生。ある日ケータイに、メールが来る。
送信者不明。
『クラスに殺人者がいます』
その一言だけだった。


kakimoto mai
柿本 麻衣  (15歳)

優衣の親友。前はイジメられていた。


sasino rui
指野 ルイ  (15歳)

元いじめっ子。



その他30人。

Re: 【La Reve Des Papillons】女王になる為に ( No.2 )
日時: 2011/11/14 10:49
名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)


ある日、3−2全員にメールが届いた。

送信者不明の、謎のメール。

内容は、『クラスに殺人者がいます』のみ。

皆は当然、イタズラだと言うが、一人だけ信じる者がいた。


「私は...........信じる!!」

そう言ったのは、柿本麻衣。

その言葉に続いて、信じるものが増えてきた。



犯人は、誰なのか.....................

この話は、本当なのか.....................



「.........犯人を、見つけ出そう!!」



Re: 【La Reve Des Papillons】女王になる為に ( No.3 )
日時: 2011/11/14 11:20
名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)

「おはよぉ」

教室の戸を開けると、クラス全員がケータイを見つめている。

「どうしたの?」

「知らないの?」

麻衣が、私にケータイを突き出す。


「何?...........これ」


「...........イタズラメールが、皆に届いてるのよ」


イタズラメール?

その内容は、『クラスに殺人者がいます』と言うもの。


「何?皆信じてるの?」

麻衣は、静かに頷いた。

「アンタも?」

また、頷く。


「誰が送ってきたの?そんなメール」

「わからない」


わからない!?


「うん。優衣にも来てるんじゃない?」

まさか.....................


私はケータイを取り出す。

ピンク色の、可愛いやつ。




「...........来てる」

送信者不明。

背中を冷たい汗が流れる。


............もしも。

もしもこのメールが本当だったら...................


今もこの教室で、




「犯人を............」


「ん?」


「犯人を見つけよう」

気付けば、そんな言葉が出ていた。


「このイタズラメールを送ってきた、犯人を見つけよう」


イタズラメールだと信じて。



私は、開けてはならない扉を開けた。


パンドラの箱の様に、何があるかわからないけど



「犯人を見つけよう」

私は、もう一度その言葉を呟いた。

Re: 【La Reve Des Papillons】 ( No.4 )
日時: 2011/11/16 16:37
名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)

メールが送られてきて、2日が過ぎた。


「......はい。ここは、こうして—————————」


授業中。

先生の言葉が入ってこない。

皆だってそうだ。

目の下にクマを作っている奴だっている。





『♪ー♪♪ーー♪ー♪ーー』



私のポケットで、音楽が鳴った。


それに続いて、教室のあちこちから、さまざまな音楽が鳴る。



「.....メールだ..........」

私の後ろの席から、脅えた声が聞こえた。


まさか........

Re: 【La Reve Des Papillons】〜蝶の夢〜 ( No.5 )
日時: 2011/11/17 21:40
名前: 刹那 (ID: 7cAswSvJ)

まさか.........

まさか........

まさか..........


鼓動が酷く乱れる。


ケータイをゆっくり開ける。


送信者...............不明。


クラス皆の顔が見たいけど、首が動かない。

ケータイを持つ手が、震えていた。


『さて.........
クラスに紛れ込んでいる、殺人者は誰かわかったかな?

今日の、最後の授業が終わるチャイムで、殺人者....Aが動き出す。

あなた達は、犠牲者が出るのを止めれるかな?』

挑発するようなメール。


動き出す............?

犠牲者..............?


「ナンだよこれ.............」

教室内が、マイナス気温になったようだ。


背中を、冷たい汗が流れる。



「優衣ちゃん............」

後ろの席から、麻衣の脅えた声が聞こえた。


「これ..........どう言う意味かな..........」


わからない。

でも、これだけはわかる。




.........誰かが............死ぬ.......


「俺は.............信じねーぞ」


教室の隅から、低い声がした。

「殺人者なんか、このクラスに居る訳ねーだろ」


指野は、軽く震えて言った。


「びびってるんだ?..そりゃそうよね。人を使ってまでイジメやってたぐらいだからね。.......弱虫」


麻衣が、低い声で強く言う。


「.......うるさい。こんなの、信じられっかよッ!!」


ガタガタ震える指野。


「人の事イジメといて、今さら何よ」

麻衣が冷たく言い放つ。


「言いすぎだよ。麻————————」



<ガタンッ>


イスが倒れる音がする。


「.........犯人........手ぇ挙げろ」



指野が、教室を見渡して言う。


「アンタ..........バカじゃないの。殺人者が、そんな正直な訳無いでしょ」


私が言うと、皆もいっせいに頷いた。


「それに..........アンタが犯人じゃないって証拠、あるの?
人の事疑っといて......
アンタ、犯人じゃないの?」


「ち.....ちがうッ」

指野は、気が狂ったように頭を横に振った。


「ちがうッ!ちがう..........」




「違うううううううううううううううううううううううううッ」


殺人者が紛れている教室の中。


いつまでも、指野の叫び声が響いていた。



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