ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 覚醒
- 日時： 2011/11/24 18:00
- 名前： 黒城紫野 （ID: y90Df8N6）
私は、あの子にだけは負けたくない。
必ず勝ってやる。
何故？私たちは親友だったじゃない。
何故、魔界に行ってしまったの？
麗奈side
私と華恋は親友だった。
だけど、あの事件から私たちは敵になってしまった。
何故、あなたは行ってしまったの？
もう戻ってきてはくれないの？
華恋、戻ってきてよ。
敵なんかいやだよ。
あなたは、優しい人だったのに・・・。
華恋side
あいつはまだ私のことを、華恋と呼んでくる。
だが、私の今の名前は・・・、妖姫だ。
魔界の姫だ。次のトップに立つ。
私は、魔界のすべてを知っている。
魔界のすべてを知っている物は、私と妖狐様しか知らない。
私の名前は、妖狐様が付けてくださった。
華恋、いや妖姫は元は天界の世界の住人だった。
天界では麗奈と華恋は親友だった。
大の仲良しだった。２年前までは・・・。
２年前のこと・・・。
麗奈は華恋と一緒に新生の魔法使いたちを見に行っていた。
「麗奈！もうお披露目始まっているわよ！」
「わかった〜。」
二人は急いで会場に向かった。
しかしそこで目にしたのは、魔法使いたちが全員死んでいる光景だった。
「華恋・・・！」
「お兄ちゃん！」
そう、新生魔法使いの中に華恋の兄がいた。
「お兄ちゃん？」
「あれ！華恋のおにいちゃんじゃない!?」
「!?お兄ちゃん!!!!」
「華・・・・、恋。」
そう言って華恋の兄は死んだ。
「嫌〜。」
その日から華恋は変わってしまった。
「華恋、おはよう！」
「・・・。」
「最近華恋おかしくなったね。」
「お兄ちゃんが殺されたからよ。」
「そうだね。」
そう、あれは殺人だったのです。
「華恋、歌いに行こう？」
「うん・・・。」
華恋は、歌がとてもうまく、麗奈といつもと時計台で歌っていた。
「〜♪」
「華恋、歌いうまいね。」
「ありがとう・・・。」
しかし、しだいに歌も歌わなくなった。
「華恋、歌いに行かない？」
「行かない。」
「華恋、キモイよな。」
「うん。」
「麗奈、こっちにおいで。」
「えっ！でも・・・。」
「あっちに行ってよ！」
「!?・・・・。」
こうしてしだいに二人の仲が悪くなっていったのです。
「華恋・・・、どうしちゃったの？」
しかし、麗奈は華恋を心配し続けていました。
そんな時に、華恋と麗奈のクラスに転校生がやってきたのです。
その人物が、華恋を闇の世界へとつれていくのです。
「初めまして。私の名前は、綺羅です。よろしくお願いします。」
「よろしく。」
「!!!」
「華恋どうかしたの？」
「なんでもない。」
「そう・・・。」
華恋は、綺羅のほうをじっと見ていた。
このとき麗奈は、不安を覚えた。
この不安が的中することになるなんて、誰が予想したのだろうか。
- Re: 覚醒 ( No.4 )
- 日時： 2011/11/24 17:43
- 名前： 黒城紫野 （ID: y90Df8N6）
麗奈side
華恋どうしたの？悩みがあったの？
教えてよ。私に話せないことなの？私たち親友だよ？本当にどうしたの？華恋。
妖side
私の目的が一つ失敗した。麗奈を殺すこと。だけど、まだまだチャンスはある。
お姉さまが私に何もかも教えてくださるから。魔界のすべて。天界のすべてを。
そして、私が愛すべき人も与えてくださった。
妖狐side
妖の婚約者はシキ。吸血鬼なの。代々、私たち種族は吸血と結婚するの。
私の夫もそうだった。だけど、天界の奴らに殺された。このことは妖にも言ってある。
隠すことじゃないしね。私は、彼を愛していた。彼が死んでから、私がトップに立った。
今までもトップだったけど、それは全体じゃなくて一部。しかも、子供が出来る前に死んでしまったから、私は跡取りをどうしようか悩んでいた。
その時に妖を見つけた。だから私は、天界に行った。これ、前にも言った気がする。
まぁ、いいかな。
- Re: 覚醒 ( No.5 )
- 日時： 2011/11/24 17:45
- 名前： 黒城紫野 （ID: y90Df8N6）
「妖狐様、妖姫様お帰りなさいませ。」
「ただいま。」
「姫様、シキ様がいらしております。」
「シキが？分かったわ、今行きます。」
「かしこまりました。」
「妖。」
「なんですか？お姉さま。」
「今日は、よく頑張ったわね。」
「ありがとうございます、では。」
「行ってきなさい。」
妖はシキの元へと走っていった。
シキside
俺が今日、妖のところに来た理由、それはただ会いたかっただけ。
マジで好きになってるし、俺。
勝手に決められたのにな。だけど、本当は最初から惚れてたんだ、妖に。
あいつ、超かわいいんだもんな。
あいつと結婚できるなんて俺は、幸せ者だな。
「シキ！」
「よっ！急に来て悪かったな。」
「ううん、待たせてごめんね。」
「いや、今日は大変な日だったんだから気にするな。」
「ありがとう。」
「じゃあ、行こうか。」
「うん。」
そのころ天界では・・・。
「これは、復興するには時間がかかるわ。」
「・・・。」
「生徒のみなさん！」
「美香様・・・？」
「この街が復興するまで、天空の町の学校に来てください。」
「えっ！？」
「さぁ、行きますよ。みなさん飛べますね？」
「はい。」
「では、行きますよ！はい！」
「ひゃ！」
いっせいに飛び立った姿は、とても綺麗だったらしい。
- Re: 覚醒 ( No.6 )
- 日時： 2011/11/24 17:45
- 名前： 黒城紫野 （ID: y90Df8N6）
麗奈side
華恋に会いたいよ。親友に会えないんだよ。
悲しいに決まっているしね。
華恋、私はあなたを信じているからね。
帰ってきてよ、華恋。
天界の城では、緊急会議が行われていた。
「あの、優秀な華恋が魔界の世界の住人になるとは・・・。」
「えぇ、あの子は兄が死んでしまってから変わってしまいました。」
「・・・・。」
「彼女は、次期女王になります。」
「えぇ、今年ですね、魔の月。」
「そうだな。」
「あいつらの力が又一段と強くなってしまう。」
「・・・・・・・・・・。」
「みなさん。」
「美香様！」
「ここで話していてもしかたありません、下天の街の復興の手伝いをしてください。」
「分かりました。」
「では・・・。」
「妖狐様。」
「何？」
「いえ、何かさびしそうだったもので。」
「う〜ん、妖が居ないからかな。」
「妖狐様？」
「あの子は、私の娘でもあり妹でもあるの。」
「えぇ。」
「私の本当の子供みたいで、かわいいの。」
「かわいい。」
「えぇ、あの子が・・・私の本当の子供だったらいいのに。」
「妖狐様・・・。」
「もっと早く妖に会いたかった。結婚する前に出会うなんて・・・。」
「旦那様がいまのお姿を見られたら悲しまれますよ？」
「そうね・・・。私らしくないわね。」
「さぁ、夕食にいたしましょう。」
「えぇありがとう、シン。」
「さぁ。」
「分かっているわ。」
「あぁ。遅くなっちゃったかな。ただいま〜。」
「お帰りなさい。」
「お姉さま!? 起きていらしたのですか!?」
「えぇ。」
「すいません。帰りが・・・・。」
「いいのよ、晩御飯は？」
「まだです。」
「なら、残してあるから来なさい＾＾」
「ありがとうございます。」
「＾＾」
- Re: 覚醒 ( No.7 )
- 日時： 2011/11/24 17:46
- 名前： 黒城紫野 （ID: y90Df8N6）
妖狐side
案外遅かったな、妖が帰ってくるの。それだけ楽しかったのだろうな。
なんか、私のキャラじゃないな。こんな弱気になったのいつ振りだろ？
覚えてないな。最近、私の力が弱まっている気がする。私も歳だな。
しかし、魔の月の時私の力は復活する。天界を支配する日も近いな。
あと三日。あと三日で、妖が覚醒する。彼女は魔界の権力者になるのよ。
みなさん、魔の月まであと三日です。その時、妖が覚醒するのです。
妖の能力が目覚めるのです。そして、今年は魔界にとって完全復活のときなのです。
魔界は1000年前に天界に敗れて、力を封じられたのです。
しかし、当時の魔界のトップは、最後の力を振り絞り、天界の力を強める年が来るのを
封じたのです。そして、当時の魔界のトップは死んだのです。
これは、魔界でも天界でも、伝説に残ることになったのです。
魔の月まであと２日
「みなさん、魔の月まであと二日です。気を引き締めましょう。」
「かしこまりました、美香様。」
「私は、下天に行って様子を見てきます。」
「私も行きます。」
「霧、分かったわ。行きましょう。」
「では、行ってきます。」
「行ってらっしゃいませ。」
妖side
あと二日、二日で私は覚醒する。覚醒すれば、天界を破滅させ支配することが出来る。
天界の者は全員殺してやる。お姉さまのため、お兄様のために。
待っていてね。もうすぐ復讐が出来るから。もうすぐ・・・・。
「麗奈さん。」
「リキさん?なんですか。」
「ちょっと、華恋さんのことで・・・。」
「っ!?・・・、分かりました。」
「華恋さんがなんで魔界の者になったか理由は分かりますか？」
「いえ、分かりません。私も、びっくりして・・・。」
「華恋さんが悩んでいませんでしたか？」
「・・・・・・・・。」
「麗奈さん？」
「わ・・・、私・・・・、華恋の話聞いてあげられなかった。悲しそうだったのに・・・。
お兄さんのことまだ、悲しんでいるのに・・・。」
「お兄さんのこと？」
「はい・・・、華恋のお兄さんは２年前の魔法使いのお披露目のときに殺されたんです。」
「あの、事件でしたか。」
「はい・・・。」
「私の・・・。」
「？」
「私の、姉も殺されたのです。」
「そうだったのですか・・・。」
「だけど、奇跡的に生き残った。」
「えっ!?全員死んだはずでは？」
「実は、俺の姉は・・・、」
「姉は？」
「今の女神様、美香様の妹だ。」
「えっ〜〜〜〜〜〜〜。」
「で、俺は美香の弟。」
「申し訳ございません。なれなれしい・・・、」
「いいの！俺敬語とか嫌いだしな。」
「どうですか・・・。」
「だから、敬語は止めろって。」
「分かった＾＾」
「じゃあ、俺そろそろ行くな！」
「うん＾＾」
「又な！」
何てかっこいい人なのかしら。麗奈は、リキにほれてしまったようです。
- Re: 覚醒 ( No.8 )
- 日時： 2011/11/24 17:48
- 名前： 黒城紫野 （ID: y90Df8N6）
魔の月まであと１日
「みなさん、ただちに天界の街に避難してください。」
「分かりました！」
今日は、下天の者全員が天界の街に避難することになっていました。
下天は、ただでさえボロボロなので、これ以上攻撃を受けたらもう復興は
不可能かもしれません。
「みなさんは、明日になったら城内に入ってください。城内に入ったら、リキが地下まで案内させます。」
「かしこまりました。」
「では。」
天界の騎士たちは、すでに持ち場に就いていました。明日の夜だというのに。
しかし、いつ妖狐たちが来るか分からないので、すでに持ち場に就いているのです。
「騎士のみなさん。」
「美香様！」
「お疲れ様ですわ。」
「光栄です。」
「ちゃんと休憩も取ってくださいね？」
「かしこまりました。」
「頑張ってくださいね？では。」
「お疲れ様です。」
「なぁ。」
「何だ？」
「美香様っていつ見ても綺麗だよな。」
「そうだな・・・。」
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