ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Closed World【イラスト募集!】
- 日時: 2011/12/13 20:43
- 名前: 魔人 ◆4f8bR1PAyM (ID: TjNkg5uO)
初めましてな人は初めまして。
お久しぶりな人はお久しぶり。
魔人です。
今回は、初のシリアス・ダーク小説です。
これは、もうすぐ『小説大会2011』が開催されるということで書いていこうかなと思った作品です。
今までで一番の小説にしようと思いますので、応援よろしくお願いします!
ルール
『荒らし禁止!』
『暴言禁止!』
『コメント大歓迎!』
『駄文、魔人苦手な人はお帰り下さい!』
では、よろしくお願いします!
お知らせ。
この小説の挿絵を描いてくださる人募集です。
いらっしゃいましたらコメ下さい。
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目次
プロローグ
>>2 >>3
第壱話「人類の絶望」
>>4 >>5 >>6 >>7
第弐話「刹那の過去」
>>8 >>9
- Re: Closed World ( No.2 )
- 日時: 2011/12/03 16:04
- 名前: 魔人 ◆4f8bR1PAyM (ID: TjNkg5uO)
30ーー年ーー月ーー日。
地球に、人間以外の生命は消えた。
動物や魚だけでなく、植物までもほとんどが姿を消した。
あるのは、砂と、骨と、水だけ。
陸地は地球の約70%を占め、オゾン層は跡形も無く、太陽との距離は2000年の約半分ほどになった。
ガガーリンの名言、『地球は青かった』は、全くの嘘となった。
現在、地球上の総人口は1億5000万人。
居住地域は、日本の東京、大阪、福岡など、はるか昔に栄えた5つの都市のみ。
移動手段も、ワープホールを使って一瞬で移動するため、外を通る事はない。
全ての都市は壁で覆われ、東京を『居住区A』、大阪が『居住区B』、福岡が『居住区C』と呼ばれている。
一般人は、壁の向こうに何があるのか全く知らない。
ある学者は、『緑溢れる世界』だと言った。
またある学者は『死の世界』だと言った。
どれが正しくて、どれが間違っているのか。
それは、神と、政府だけが知っている。
- Re: Closed World ( No.3 )
- 日時: 2011/12/04 08:03
- 名前: 魔人 ◆4f8bR1PAyM (ID: TjNkg5uO)
『閉ざされた世界』。
『closed world』とは、大昔日本で栄えた5つの都市の総称だ。
東京、大阪、福岡、札幌、仙台。
地球上に住んでいる人間の99%はこの『closed world』に住んでいる。
残りの1%は、外の世界に逃亡した奴隷や貧民族だ。
今の世界には、『奴隷』は当たり前だ。
政府に仕える人間の多くは、家で奴隷を『飼っている』。
彼らは、人間の扱いをされない。
奴隷の多くは昔、世界を牛耳ったアメリカやロシア、ヨーロッパの人間がほとんどだ。
その中でも金髪、青い目はとても高く売れる。
奴隷の中には、昔大富豪だった人も少なくない。
だが現実として、『closed world』に住んでいる以上、一生奴隷で過ごすのだろう。
最近、奴隷が外の世界へ出た。
政府の命令で、外の世界に調査へ向かったそうだ。
だが、100人の奴隷部隊の内、無事に帰ってきたのは5人だった。
その5人もまた、ショックで口をきけず、無様に死んだ。
結局、調査は人を殺しにいっただけで終わった。
- Re: Closed World ( No.4 )
- 日時: 2011/12/05 20:29
- 名前: 魔人 ◆4f8bR1PAyM (ID: TjNkg5uO)
街に、けたたましいサイレンが響く。
それは、今までにきいた事の無い音だった。
『敵襲!敵襲!市民は急いで避難してください!』
敵襲。
今まで、一度でも荒垣 刹那が聞いた事があっただろうか。
「光樹!これヤバいぞ!」
「刹那。まず、逃げよう。」
刹那は、1歳下の少女、月影 光樹と共に家を出た。
『すみやかに避難してください!』
「光樹!急げ!」
2人は走り出す。
街の中心部にある、大きな体育館へ。
だが。
壁の向こうに、何かが見えた。
刹那の目は、それを鮮明にとらえていた。
「・・・・・・!!」
「刹那?」
「逃げろ!あれは・・・・・・人類が敵に回しちゃいけない!」
「何か知ってるの!!?」
刹那は、黙って全力疾走する。
「刹那!?どうしたの!?」
刹那は、無我夢中で走った。
- Re: Closed World ( No.5 )
- 日時: 2011/12/06 17:13
- 名前: 魔人 ◆4f8bR1PAyM (ID: TjNkg5uO)
「くそ!銃が効かない!」
背後で、兵隊の声がする。
「おい!後ろだ!」
「え?うわっ!」
また、爆発音がする。
刹那は、細い路地を曲がった。
「はぁ、はぁ、刹那。あれ、知ってるの?」
「ああ、知ってるよ。」
刹那は、嫌と言うほど知っていた。
「どうして!?」
「それは・・・」
ズドォン!
「きゃっ!」
「・・・あれは・・・外の世界に暮らす悪魔だ。奴らは死なない。だから、俺達が足掻いてもどうしようもないんだ。」
ズドン!とすぐそばの道が爆発する。
「奴らの知能は半端ない。恐らく、奴らは一気にここの人間を殺すつもりだ。」
「どうやって?」
「中心部の、体育館を狙うのさ。そうすれば、避難した人間が一気に殺せる。」
「そんな・・・」
刹那は、冷たく、鋭く、言い放った。
「だから、ここが一番安全なんだ。」
2人は、高いビルに両脇を挟まれていた。
「ここなら、奴らの死角になる。」
ドカン
大きな爆発音は、街の中心部から聞こえた。
「・・・終わった・・・か。」
この日、『居住区B』は、壊滅的被害を受けた。
生存者、34名。
死者、1億1920万人超。
魔の手は、すぐそこに。
- Re: Closed World【イラスト募集!】 ( No.6 )
- 日時: 2011/12/10 10:05
- 名前: 魔人 ◆4f8bR1PAyM (ID: TjNkg5uO)
その声は、テレビの向こうから聞こえた。
『我々は、外の世界の調査第2次部隊を結成しました。全部で1000人。明日の午後4時、居住区Aから出発します。』
「また、行くのか・・・」
数カ月前、100人の内95人を殺す結果になった外の世界の調査。
それに、今度は1000人注ぎ込むらしい。
政府は、何も分かっていない。
外の世界に踏み込んだ人間に待つ物は、死だけだと。
『ぜひ、居住区Aにお越し下さい!』
外の世界を見た事がある人間なら、2度と行きたいとは思わないだろう。
外は、荒れ地だった。
荒れ地どころではない。
音も無く、風もない。
全てが無い世界に立つ大きな悪魔達。
「なぜ分からない!」
刹那は、テーブルに拳を叩き付けた。
その拳には、怒りと、悲しみと、哀れみが混じっていた。
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