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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 紅い月
- 日時: 2011/12/03 22:22
- 名前: 晴空 (ID: nQ8cdthw)
もうとっくに気がついていたはずでしょ?
私は———
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深い深い、地下牢の底。
ねぇ。私、ココカラデラレナイのかな?
それとも、出してくれないのかな?
ねぇ。答えてよ。
ねぇ。
「りんごとはつみつぅ〜こうちゃのじゃむはあぷりこっと〜♪」
「ぎんいろのてぃーすぷーんかべにほうりなげたぁ〜♪」
「いつものこみちでぇ〜あなたにぃこのうたを〜♪」
「きのうちにすんでいたぁ〜うさぎさんはぁしゃべらない〜♪」
「あかいことりぃ〜でられなくてぇ〜いつのまにかぁすがたをけしていたぁ〜♪」
「ねぇ〜うたをきかせてよぅ〜ひとつしかしらない・・・・・」
「・・・・・・ねぇ、うたわない?」
「・・・・・・・・・」
「ねぇ、いっしょにうたおうよ」
「・・・・・・・・・ねぇ」
「また、だまるの?」
どうしよう。彼女は私のことをしらないらしい。
この間まで語り合っていた中なのに。
おかしいな、何処で間違っちゃったかな。
———————————————————
「夏は嫌いかな」
君は、そうつぶやいた。
「私は好きだけどな」
「あ」
君の膝にいた猫が逃げていった。
どうしてかな、いやな予感がする。
いやな予感が。
「待って!」
君はそういって走り出した。
君が、君が、
飛び込んでしまったのは——————
赤に変わった信号機。
そのとき、鳥かごがさびた。だから鳥は、外へ出られなくなったんだ。
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