ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Euthanasia
- 日時: 2012/01/14 20:54
- 名前: 通津村 (ID: nmP/.Rbk)
ここで最後に小説を書いたのは3年前だから初めましてでいいかな。
初めまして。通津村(つづむら)と申します。
文章の書き方がなってなかったり、展開が早いかもしれませんが
どうぞ温かい目で見守っていただければ。
▼コメント励みになります。
アドバイス等お待ちしております。
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プロローグ >>1
本編 >>2 >>3 >>4 >>5
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2012/1/14 最終更新
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- Re: Euthanasia ( No.1 )
- 日時: 2011/12/04 14:27
- 名前: 通津村 (ID: ZbJw.Qsl)
空を飛ぶ感覚ってどんなのだろうか。
ほら。人間ってさ、空飛べないじゃん。
だから、鳥見てると羨ましくなってきちゃってさ。
————飛び、降りてみようか
- Re: Euthanasia ( No.2 )
- 日時: 2011/12/04 14:37
- 名前: 通津村 ◆pDcmvMz4L6 (ID: ZbJw.Qsl)
「なーなー。なんでさ、テストってあんの?」
「将来職に就くときの材料。俺は人を成績とかどうとかで決めるのはどうかと思ってるが、社会はそう決められている」
「うわっ・・・マジコメすんなよな・・・」
「じゃあ、どういう答えを期待してたわけだ」
はぁ、と深いため息をつきながら俺は手元の教科書を閉じた。現代社会と書かれた教科書には付箋がびっしりついている。勉強の邪魔をするなと視線を隣でだべっている彼に向ける。しかし当の本人は俺の視線など気づかないようにうだうだとしゃべっている。一発でこピンを食らわしてやると、彼は額を抑えつつなんだよ、とつぶやいた。
「なんだよって・・・こっちのセリフなんだけど」
「またまたぁ・・・わかってるくせに」
額を抑えながら彼はにやにやと笑って見せる。その顔にどうしても腹が立ったのは俺だけじゃないはずだ。もう一度俺は深くため息をつくと帰り支度を始める。すると隣の彼はさらに口角を上げると、くすっと笑った。目で指図するとはいはい、と言いながら彼は俺と同じく帰り支度を始める。適当に鞄に教科書を詰めるところを見ると、彼を知らない人でも一発で大雑把な性格と把握できるだろう。そんなことを考えながら俺は彼の机を見る。
「おい。牧野。明後日からテストなんだから教科書持って帰れよ」
「明後日、からだろ?明日持って帰れば大丈夫大丈夫」
「・・・すがってきても知らないからな」
鞄の口を閉じるとまだ数人残っている教室を後にした。
- Re: Euthanasia ( No.3 )
- 日時: 2011/12/14 17:57
- 名前: 通津村 ◆pDcmvMz4L6 (ID: ZbJw.Qsl)
ファミレスにつくと禁煙席を選んだ。どうも煙草の臭いは苦手である。
子供があまりいない端っこの席を選ぶと、俺と牧野は机を挟んで向かい合いように座った。若干日差しがあたるけどそこはまぁ良しとしよう。
「んで?今回は何を教えればいいんだ?」
「毎度のごとく。数学お願いします先生!」
そういうと牧野は鞄から数学のノートを取り出すとわからないというページを差し出した。テストの度に牧野の数学を教えるのが当たり前になりつつある。まぁ、自分自身のおさらいにもなるしいいのだが。
牧野がここと、ここと、とたくさんわからないところを提示している間、俺はメニューを開く。うん。今日はコーヒーアイスにしよう。
「牧野、俺コーヒーアイスな」
「ちょ、それ高いやつじゃん」
「教えてやってるんだから」
「はいはーい・・・。赤点よりかはましだわ」
牧野に教える代わりに何か一品デザートをおごってもらえるというシステムだ。
俺の頼んだコーヒーアイスは、デザート欄の中でも3番目ぐらいに高いものだった。というか、ファミレスのデザートは大体高いのだが。
インターフォンを押し、店員がやってくると牧野はコーヒーアイスとイチゴパフェを頼んだ。
「イチゴパフェって・・・。結構がっつり食うんだな」
「まぁ、夕飯まで時間あるしなー」
店員が下がるとメニューを戻し数学に取り掛かる。なんと基礎から教えなければならないという事態が発生したが、なんとかお互いデザートを食べながら進めていった。
牧野は飲み込みが遅いくせにいつも直前になってやり始める。本人曰く、「追い詰められてからが本番」だそうだ。
それがちょっとした言い訳な気がするのは俺だけじゃないはず。
- Re: Euthanasia ( No.4 )
- 日時: 2011/12/14 18:16
- 名前: 通津村 ◆pDcmvMz4L6 (ID: ZbJw.Qsl)
アイスコーヒーは、コーヒーゼリーの上にバニラアイスが乗っていた。
んだが、牧野に教えるうちに溶けてしまい、ただのコーヒーゼリーになってしまった。
とりあえずコーヒーゼリーを口に運び完食。牧野はイチゴパフェが足りなかったのか、物寂しそうにスプーンを口に入れたままぼーっとしていた。
「何とか範囲までいったし、これだけやれば大丈夫だろ」
「ありがとな、鳴海」
どういたしまして、と言いながら荷物を整える。牧野も口からスプーンを出すと大きく背伸びをして荷物を用意する。先ほどと同じように雑に放り込むだけの作業だったが。
雑に入れたせいで変にかさばっている牧野の鞄を見ながらファミレスを出る。牧野はさびーといいながら、赤いチェックのマフラーを付ける。男なのに赤いチェックとは珍しい。俺だったら恥ずかしくてつけれない。
自転車にまたがったときちょうど携帯がなったので、こぎだす牧野を追わず携帯を開く。するとそこには見慣れないアドレスのメール。件名は「人生がつらいあなたへ」と。俺は迷惑メールかよ、と深くため息をついた。
牧野を追いかけよう。そう思い、携帯をポケットにしまう。
と、その時。何か爆発したに近い大きな音が俺の耳に入ってきた。
数メートル先に先ほど目にしたばかりの赤いチェックのマフラーを付けた人が横たわっていた。
「・・・牧野?」
- Re: Euthanasia ( No.5 )
- 日時: 2012/01/14 20:54
- 名前: 通津村 ◆pDcmvMz4L6 (ID: nmP/.Rbk)
おめでとうございます。
このメールを受け取ったあなたは選ばれしものです。
世の中にはたくさんつらいことがありますよね。
理由は人それぞれ。ちっぽけな悩みから大きな悩み。
はたから見れば、そんなものかと思われるかもしれませんね。
でも私はあなたのつらさがわかります。
私があなたのつらさを軽減させてあげましょう。
そしてつらさから抜け出させてあげます。
お金はいただきません。
ためしに相談してみるのも構いません。
もう一度言います。あなたは選ばれしものです。
世の中には億兆とつらい思いをする人がいます。
そのなかでもあなたはとてもつらい経験をしたでしょう。
わたしがあなただけに特別にチャンスを与えています。
残りの人生どう過ごしたいですか?
それを決めるのはあなたです。
もし少しでも興味があるなら、このアドレスに返信してください。
何か書いてもいいし、空メールでも構いません。
私ならきっとあなたのお役にたてます。
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