ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 第一話 ( No.1 )
- 日時: 2011/12/23 21:03
- 名前: 森尾新他 (ID: nFA1oz.j)
僕の成績はいつも悪かった。
僕の性格はいつも悪かった。
僕の身体はいつも悪かった。
僕の顔面はいつも悪かった。
僕の家族はいつも悪かった。
僕の両目はいつも悪かった。
ママとパパからいつも「死ね」と言われた。
お前は馬鹿で不細工で目が悪くて病気持ちで性格まで悪いからさっさと死ねと言われた。
生きる意味も価値も何もないからさっさと死ねと言われた。
首つりしろ。
釜茹でしろ。
ギロチンしろ。
引き裂かれろ。
刺されろ。
自殺しろ。
いつもそう言っていた。
家から帰るとき。家から出かけるとき。掃除を手伝っているとき。
僕のすぐ隣で言っていた。
お前は死んでも何回でも生き返るのだから、何回でも死ねと言っていた。
だから、僕は何回も首つりした。
だから、僕は何回も釜に茹でられた。
だから、僕はギロチンで何回も首を落とした。
だから、僕は何回も縦に引き裂かれた。
だから、僕は何回も胸を刺された。
だから、僕は何回も自殺した。
僕が死ぬたびに、パパとママは喜んでくれた。
喜んでくれるパパとママが嬉しいから、僕は何回も死んだ。
涙を流すほど爆笑してくれるパパとママが、死んだ僕の身体を見てくれる。
死ぬ事は痛いけど、その度に喜んでくれるパパとママの顔が見れるから我慢した。
- 第二話 ( No.2 )
- 日時: 2011/12/26 15:59
- 名前: 森尾新他 (ID: nFA1oz.j)
今日も朝から包丁で首を切断してから、僕は玄関の外に出された。
「部屋の中が生臭くなるからさっさと学校に行ってきなさい」
と言われ、僕の頭と僕自身を廊下に投げ出して、扉を閉めた。
今日はあまり笑ってくれなかった。
むしろまだ怒りが残っていた。でも、学校だから家から追い出した。
そんな感じだった。
風の息吹きが、首の断面に吹いて痛いから、僕は頭を乗っけて傷口が消えるまで再生をした。
体液が廊下に付いたままだけど、腕時計を見たら遅刻になりそうだったので、掃除せずに学校に向かう。
僕は小学三年生。
春休みが終わったから、三学年の一学期始業式に出た。
僕はあまり身長が伸びないから、いつも前だ。
出席番号順に、背の順に並ぶ時もいつも前。だから、列にするときは両手を腰に当てて、前列に合わせる。
一歩でも前列の線からはみ出すと、先生がお母さんみたいな顔をしてお母さんみたいに怒るんだ。
でも、お母さんの方が痛めつけてくれるから、先生はあまり面白くない。
怒るだけで、怒られた僕の反応を喜んでくれないから。
とてもつまらない、そんな気持ちだけ持たせて去って行くから、先生の事が僕は嫌いだ。
そのあとの校長先生の挨拶とか、連絡とかは頭に残ってない。
皆、話す内容が長いから、途中から良く分からなくなるんだ。
ステージの上に立った先生とかの表情はぼやけて良く見えないし。
始業式とかって、人生の中で一番つまらない。
どーでもいい事ばっかで、大半がキレイゴトなんだもん。
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