ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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----悲----
日時: 2011/12/25 04:18
名前: アルファ・レイ・ルシヴァム・リツァー (ID: KBFVK1Mo)

この作品は作者の体験や想いを含む場面があります。
・・・どうでもいいです。
ようするに理解は難しいものになってしまうと思いますがどうかよろしくお願いします。

シリアスを多く含むと思われます。

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Re: ----悲---- ( No.1 )
日時: 2011/12/25 04:32
名前: アルファ・レイ・ルシヴァム・リツァー (ID: KBFVK1Mo)

 突然のことだった。
 両親が別れた。
 その年、僕は小学校6年になった。通っていた学校では毎年入学式にクラス替えがあった、友達というよりも友人しかいない僕はその年たった二人しかいなかった友人と違うクラスだった。
 つまらなかった。
 年初めのころは、廊下でいつものように話していたがそれも1か月ほどで終わり、僕は会話が減った。
 ゲーム好きだった僕はよりゲーム画面を見ている時間が増えた、それは家族との触れ合いすら減らしていった。
 ゲームばかりの僕に母が渡してきたのは僕が好きなゲームの小説だった。本なんて読まない生活だったのに、読書は嫌いだったのに、学校生活にそれは欠かせなくなっていった。
 修学旅行。というものがあった。ただ、人ごみの中を歩き偶然同じクラスの人間と2日過ごした。それだけだった。

Re: ----悲---- ( No.2 )
日時: 2011/12/29 22:36
名前: アルファ・レイ・ルシヴァム・リツァー (ID: 4sfCdz72)

 何が楽しいんだろう?
 どうして生きているんだろう?
 答えのない自問自答の繰り返し。
 読書ばかりになった学校生活。
 教室に残される毎日。
 いらない存在。邪魔な存在。
 ・・・去年はなにして過ごしたんだろう。
 時間は流れ続ける。
 
 そして、卒業という終わり。
 無言冷静。勝手に作った4字熟語を卒業の寄せ書きに書いた。
 否定したい造語。否定してほしい造語。
 ただ、誰一人否定してはくれなかった。
 冷静の静の字を清と間違えて書いたけど、誰も言ってはくれなかった。
 静かに暮らしたい。田舎に行きたい。ノンビリとしていたい。
 そんな嘘を本当のように書いた卒業文集。
 本当は死にたいとか、そんなことを書こうとした卒業文集。

 卒業式。
 少しだけ泣いてしまったのは、最後ぐらい何か欲しかったからだろうか。
 

Re: ----悲---- ( No.3 )
日時: 2012/01/02 01:31
名前: アルファ・レイ・ルシヴァム・リツァー (ID: 4sfCdz72)

 入学式。
 どうせ何も変わらない。
 このままでいい。
 中学の入学式、制服のポケットには小説。
 思ったことなんて、吹奏楽部に少し感動した。それだけ。
 もちろんクラスは変わった。
 去年離れた友人と同じクラスだった、ただ同じだけ。
 もう、いつかのようには話せない、たった1年だけでも僕は変わったのだから。変わってしまったのだから。
 自己紹介なんて適当だった。覚えられる必要も覚える必要もないのだから。
 ただ、自分が安全に暮らすためだけに一度だけ教室を見渡した。関わりたく人間とはだいたい1日もあればわかった。
 長いあいさつが終われば中学も今までと同じ授業と放課の繰り返し。変わるのは教科と教室と教科書か小説か。
 何も変わらず、何も変えないはずだった。それでもすぐに変わった。

 だって、当然のことだったのだろう。僕を知らない人間にとって僕はただのクラスメイト。そして、クラスメイトとは会話するものだったのだろう。
 
 その日、とても久しぶりに隣の席の生徒に声かけられた。

Re: ----悲---- ( No.4 )
日時: 2012/01/06 18:54
名前: アルファ・レイ・ルシヴァム・リツァー (ID: 2qFw4l..)

 はじめましてとかよろしくとかじゃなくて、馴れ馴れしいことばだった。 
 久しぶりすぎる『誰か』からの言葉に僕はテキトーに頷いた。
 次の日も、その次の日も声をかけられ、気づけば会話していた。
 「その本なに?」
 「あ、ゲーム面白かったな」
 昔みたいな会話だった。どうでもいいような、無価値だったような、ただの暇つぶしのための会話だった。
 でも、そのときは違った。会話に価値があった、暇つぶしなんかじゃなくて、楽しいと感じた。
 
 ある日のことだった。  
 いつの間にか、楽しいと思えるようになった学校生活の中で新しい友人が言った。
 「よかったなぁ。もっと暗いヤツかと思ってたよ」
 その言葉は、歴史上のどんな人物の言葉より僕の心に響いた。

 そうなる予定だった。また、影のように過ごす生活が続くはずだった。
 ただ、その言葉を聞いたその瞬間からそんな予定、そんな過去は消えた。

 こんなに、人生って楽しかったんだ。と思った。
 もう、この楽しさは失くしたくないと秘かに願っていた。

お知らせ ( No.5 )
日時: 2012/02/04 15:43
名前: アルファ・レイ・ルシヴァム・リツァー (ID: BvdJtULv)

次回より小説家になろう様での掲載に移させていただきます。

読者のみなさま、すみません。

なお、タイトルは『悲哀人生』と変えましたので、
もしよろしければ読んでください。


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