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彼女は目が笑ってない
日時: 2012/01/02 21:04
名前: 葉月の花 (ID: vnwOaJ75)

ねぇ、気付いてる?
君の目、いつも笑ってないんだよ?
毎日毎日笑顔だけど、それは嘘笑いなのかな?

君を殺したくて殺したくてしょうがないから。
君が好きで好きでたまらないから。
僕はずっと君を見てたんだ。
君の考えを想像してた。

分かってる?
僕達はお母様の人形なんだ。
お母様の命令だけ聞いてればいいんだよ。
僕達人形に、心なんて必要無いんだ。

外に出る事なんて出来ないよ。
僕らは常に監視されてる。
変な行動をとったらすぐ殺される。
僕らの価値は、その程度なんだよ。

お母様の僕らへの価値を上げる為には、力。
強くなるしかないんだよ。
僕達はまぁ、強い方だけど。
このくらいのレベルなんてたくさんいるからね。

ああ。
君はそろそろ呼び出されるね。
外に出る事が出来るかもよ?
でも、絶対に忘れてはいけないよ。

僕達は裏の世界の住人。
表の世界の住人達とは相入れない存在なんだ。
友達なんて作れないよ。
と言うより、作らない方がいいね。

君と友達になった子、殺されちゃうよ?
お母様に、君を監視してる人に。
君を愛してる僕の忠告でね。
君を殺したい僕の忠告だよ。

僕達は暗殺人形。
お母様のオモチャ。
心なんて必要無い。
必要なのは、何事にも適応出来る"体"なんだ。

ほら、もう行って。
怒られちゃうよ?
どんな命令なんだろうね。
もう一度、君と会える日が来るのかな?
願うよ、君が失敗しない様に、心から。










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Re: 彼女は目が笑ってない ( No.1 )
日時: 2012/01/03 13:48
名前: のの (ID: vnwOaJ75)

「……ねえ、聞いてんの?梓、お〜い?」
「…んっ?ああ、……何だ?」
"梓"それが自分の名前だと気付くのに、少し時間がかかってしまった。
かつては、名前なんてなかったから。
「んで?お前の顔は何でこんなに近いんだ?」
「ああ、それは僕が君を愛しているからだよ」
「キモいぞ。この変態ストーカー野郎」
「酷くない?愛を囁いたものに、その言葉」
「どこがだ?変態という呼び名はお前にピッタリだと思うが?昨日も、私の帰りをつけて来ただろう?」
「あれれ。気付いてたの?家までついて行くつもりだったのに、途中で見失っちゃってさ。何でだろう?僕はストーカー行為には自信があるんだけど」
「お前、それは金持ちの坊っちゃんの言葉じゃないぞ」
そう。ここは、金持ち野郎が通う高校だ。私が入ったのは、ある奴を暗殺する為。ある情報を、お母様に提供する為。よって、こいと馴れ合うつもりはない。こいつは、私の任務に支障を出しそうだ。私は、ニコリと微笑んで言った。
「もう、私に喋りかけて来ないでくれるか?私は、しつこい奴とストーカー野郎が嫌いなんだ」
「そうなんだ?君の事がまた一つしれて良かったよ」
詫びれもなく言いやがって。キモい。
「梓さん、お昼をご一緒させてもらってよろしいですか?」
私と仲良くしてくれる一人、学級委員長の涼風。もの凄い情報を持ってる。
「ん。もうそんな時間か?馬鹿と喋ってると時間が立つのは早いんだな」
「ダメです。梓さん。その方、波留之華家のご子息の方ですよ?」
「ふぅーん、そうなのか」
「感心してらっしゃらないで。それより、早く行きましょう。たくさん来てしまいますわ」
「ん。分かった」
もうすぐ12時になる。そうすると、たくさん来るんだ。女子が。
どうやら、私と飯を食べたいらしい。正直、かなり迷惑。飯なんて、大勢で、機速的にた食べてたから。三分いないで質素なパンと水、野菜の成分をまとめたサプリを間食しないと、殺されるんだ。まぁ、質素なんて思う時間すらなかったけど。
「梓さん?どうかしましたか?」
心配そうな声を出す涼風。あの頃、私をこんな風に心配してくれた奴はいただろうか?
「何でもないよ。いこっか?」
「はいっ」
「僕もついて来たいんだけど」
ニコニコ笑顔でいう波留之華家の坊っちゃん。まじキモいわ〜。
「えっ!?波留之華様もですか?勿論です/////」
「んっ!?涼風?何馬鹿な事言ってんだ?やだよ!」
顔が、ほのかに赤くなってる。耳も赤。目なんてハートだ。
野郎が、その笑顔のまま、コソッと私に言った。
「顔は武器になるんだよ?」
「!?」
ここに送り込まれる前、これを誰かに言われた事があった。
誰だった?あの、以下助無い奴。
「おい、涼風。こいつ、顔は武器何て言ってんぞ?」
「まぁ。冗談はお良しになって。波留之華様がそんな事仰るわけ無いわ」
「という事だよ、梓」
・・・・・私の任務、無事に送れるのか?





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