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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- タイトル(未定)@知り合いの代理
- 日時: 2012/01/06 13:40
- 名前: 山口流 ◆v9R3ODctWg (ID: NhgkHXib)
御初にお目にかかります。ご存知の方は、毎度ありがとうございます。コメディ・ライトのほうで過去に活動していた者です。
今回は私の作品ではなく知り合いの作品を代理で更新して行きますので、宜しければ読んであげてください。
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雨が降っていた。
洗い流す雨、車軸の雨とでも言うべきか。
少女は駆ける。
逃げる為に。
なにから?
答えは知っている。
でも、その答えを少女は望まない。
愛する人、愛される人。
互いに感情の違いはないはずだ。
{ならば、なぜこうなる?}
少女は心のうちでそう思う。
そう、互いに感情の違いがあったとうことだ。
愛していても、愛されていない。
愛されていても、愛していない。
今は前者だ。
少女はその追っているものから愛されてはいなかった。
自分の愛が足りなかった。
そうか、これは罰だ。
いくら悔もうと状況が変わるわけではない。
追うものはすぐに少女に追いつく。
「はぁ、はぁ・・・。」
激しく息切れしている。
興奮しながら、ペースも考えず追っていたからだ。
もう、おしまい。
少女がそう思うより早かっただろうか、遅かったのか。
そんなことはどうでもいい。
状況が変わった。
強く目を閉じていた少女は、小さく目を開けた。
そこに映るのは見慣れた男。
今まで生きてきた17年間ずっと自分のそばにいた男。
いままでそこに立っていたであろうものは地面にうつぶせに倒れている。
「大丈夫か。」
男の発したその声を最後にもう少女は起きていなかった。
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