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- ライフゼロ −生存者は何名ー
- 日時: 2012/01/07 21:25
- 名前: 時宮時雨 (ID: Jc47MYOM)
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登場人物
赤井 琢磨 (あかい たくま) <主人公>
斑鳩 京介 (いかるが きょうすけ) <教師>
白鳥 飛鳥 (しらとり あすか) <大学生>
夏目 庄司 (なつめ しょうじ) <刑事>
佐治 帝人 (さじ みかど) <連続殺人鬼>
宮地 薫 (みやじ かおる) <アイドル>
日向 智 (ひゅうが さとし) <医者>
空川 大吾 (そらかわ だいご) <フリーター>
坂本 幸子 (さかもと さちこ) <未亡人>
第一話 地獄の楽しさ
「なんだこれ」
彼、赤井琢磨は呟いた。
買い物をして帰ってきたリビングのテーブルには一枚の赤い紙が置いてあった。
<赤井様 貴方をライフゼロゲームにご招待いたします>
「こんな怪しい手紙を書くかね普通」
そういうと琢磨は手紙を丸めてゴミ箱に投げ入れた。
その時、家の電話が鳴った。
「はい、もしもし」
受話器から聞こえた声は聞きなれた声だった。
「お、赤井か?」
「いや、貴方から掛けてきたんでょう。斑鳩先生」
琢磨のクラスの教師、斑鳩京介の声だった。
「いや、さっきから5回ぐらい間違い電話でな」
「どうでもいいですから、用件を言ってくださいよ」
溜息まじりに琢磨が言う。
「用件なんていつも言ってるだろうが」
斑鳩の声が急に真剣になる。
「早く学校こいよ。皆寂しがってんぞ」
「いつも同じ事いいますよね。先生は」
「なぁ、赤井。まだあの事気にしてんのか?」
「気にしない方が無理でしょう。そして、先生には関係ないじゃないですか」
そういうと琢磨は一方的に電話を切った。
斑鳩がなにか言ったような気がしたが気にせず切った。
「不登校だからっていちいち煩いんだよ」
小さな声でそういうと、左目にゴミ箱の中にある一際目立つ
赤い、赤い紙が見えた。
「確か、ライフゼロだっけ?」
紙を手に取る。
「改めて見たら、面白そうだね。うん、全然怪しくない。」
自分を説得させるように言う。
「すごく楽しそうじゃねぇかよ。招待されてんのに、行かないなんて
失礼にも程があるってもんだ。」
人が変わったように語り続ける。
「よし、じゃあ、」
赤いジャンパー、を羽織った黒いズボンを履く少年は、
一際目立つ赤い紙をポケットに入れ。ドアを開ける。
そして最後、振り向き際にこう言って
「行ってきます」
これから始まる地獄へ向かった。
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