ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- カラー:報復の章
- 日時: 2012/01/15 00:54
- 名前: サリエル・ウリエル (ID: HhjtY6GF)
神は人間の偶像であり、存在はしない。
だがしかし、人々は自身が窮地に追い込まれたり、絶体絶命の危機に直面すると、神に頼りそして、神に願う。
存在もしないものに願っても、その状況は変化しない。当然である。
「神」という言葉は必要なのだろうか?
地球ができたのは、神のおかげ? ───違う。
我々人類が誕生したのは、神のおかげ? ───違う。
今、その場であなたが存在できるのは神のおかげ? ───違う。
今その瞬間を決めるのは、神でもあなた自身でもない。だからと言って、運でもない。
< 決断=絶望=死=自己 >
この方程式は、全ての物事において当てはまる。
少なくとも、私はそう信じている。いや、信じたい。この方程式こそ、世界であり宇宙である。
絶望の淵に立つとき、それは究極の決断を迫られた時、更に絶望は死を意味し、その全てが自己で左右される。
さてと、前置きはこれぐらいにして始めようか。
方程式の証明を、完成させる時はきた_______
【作者より:暇な人にお勧めな、現実を超越した現実物語の小説。】
【注意事項:ルールは守るもの、破っていいのは校則ルールだけ。】
【最後に…:アドバイスや助言、指摘は作者までお願い致します。】
【ではでは、お楽しみに。】
@カラータイプ「1」:報復の章
同和学園高等学校を占拠したテロリスト集団、彼らの正体は?
どうして、この12名が選出されたのか?
彼らの目的は?
本当の“真実”、本当の“嘘”は一体、誰が知っている?
*登場人物*
*目次*
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- Re: カラー:報復の章 ( No.1 )
- 日時: 2012/01/15 01:25
- 名前: サリエル・ウリエル (ID: HhjtY6GF)
登場人物:プレイヤー12(読み方はプレイヤートゥエンティーン)
【和泉楓真−イズミ フウマ】
主人公。2年9組在籍。自己中心的な性格の持ち主。プレイヤー12である生駒那奈は初恋相手。
【生駒那奈−イコマ ナナ】
2年8組在籍。プレイヤー12である小谷駿介の彼女。
【儀間宗吾−ギマ シュウゴ】
2年9組在籍。寡黙家で消極的な性格の持ち主。
【結城志門−ユウキ シモン】
2年3組在籍。2年生の間では有名な不良。冷酷非情な性格の持ち主。
【安武魁人−アベ カイト】
2年3組在籍。志門の側近的存在。ゲーム中、不審な動きを多々とるが…。
【小谷駿介−コタニ シュンスケ】
2年6組在籍。ボクシング部所属。プレイヤー12である生駒那奈の彼氏。
【西村恵介−ニシムラ ケイスケ】
2年1組在籍。サッカー部副主将。楓真同様、自己中心的な性格の持ち主。女子が好き。
【篠宮瑠夏−シノミヤ ルカ】
2年7組在籍。テレビ業界で人気のシンガーソングライター。容姿、頭脳は他の生徒よりも長けている。
【境孝昌−サカイ タカマサ】
2年2組在籍。正義感のある生徒だが…。
【祠堂龍一郎−シドウ リュウイチロウ】
同和学園高校の現校長。52歳。「生徒の命よりも自分の命が優先」という卑劣な考えを持っている。
【鏡英一−カガミ エイイチ】
2年2組担任で2年生学年部長。34歳。生徒から人気のある職員であり、生徒を大事にする心を持つ。
【宗形里奈−ムナカタ リナ】
同和学園高校の新人事務員。20歳。
- Re: カラー:報復の章 ( No.2 )
- 日時: 2012/01/15 23:37
- 名前: サリエル・ウリエル (ID: HhjtY6GF)
「ありえない。」
これは、ほぼ全ての人間に共通する口癖だ。
どんな確信があって、人々はその言葉を口にしているのだろうか。
これから起こりうることは、決して、
「ありえない。」
の一言で片づけることはできない。
この世に、ありえないということはありえない、と言えば嘘になるが、90%の確率でそうである。
人が確率を変える、あなたが確率を変える。ただ、確率を変えるための行動を起こさないだけ。
さぁ、ファーストステージの幕は上がった。
人が「ありえない。」行動を起こした、ショーは、今始まる───。
─────午前9時22分 同和学園高等学校 体育館
総勢2000名の生徒と30名以上の職員は、現在目の前で起こっている状況を、把握することができなかった。
ステージ上には、拳銃らしき黒いものを持った武装集団が17名立っている。
彼らの脇では、腰を抜かした校長の祠堂龍一郎が呆然とした表情を浮かべていた。
「全員動くな、わめくな。少しでも変な行動をすれば、殺す。」
ドラマや映画で見るテロリストと違い、戦隊ものの仮面をしたリーダー格の男性は、静かに言う。
生徒たちは突然の出来事に、祠堂同様、呆然とした表情を浮かべている。
「我々はこの学校のセキリュティシステムを掌握した、そして、電波も遮断している。外部との連絡は不可能だ。」
リーダーの男性がそう言った途端、職員たちが大慌てで携帯を確かめている。
画面の左上には、都内にあるにも関わらず「圏外」と表示されていた。
生徒たちはざわつき始め、とあるクラスでは女子が泣き始めていた。
「我々の要求はただ一つ、今から呼ぶ12名の者にサバイバルゲームを行ってもらうことだ。」
「今から名前を呼ぶから、呼ばれた者は前まで来て。」
ウサギの仮面をした、違うテロリストの女性が言う。
ウサギの仮面をした女性は、ポケットから紙を取り出して名前を読み上げた。
「和泉楓真、伊駒那奈、小谷駿介、西村恵介、結城志門、安武魁人、儀間宗吾、篠宮瑠夏、境孝昌。」
呼ばれた名前は、全て生徒の名前だった。
9名の生徒を知る生徒たちが、一斉にその方向を見る。
呼ばれた生徒たちは、なぜ自分の名前が呼ばれたのか分からなかった。
「んだよ、俺いかねーから。」
2年生の中でも特にガラの悪い、金髪に両耳にピアスをした結城志門が言う。
それに続いて、志門の前にいた茶髪が目立つ安武魁人も言う。
「そうだ、そうだ。俺もいかねーよ。」
パン!!
「黙って前に来い。他の生徒も、早く前に来た方がいい。」
リーダー格の撃った乾いた銃声音が、体育館に鳴り響く。その瞬間、全員が口を閉じた。
9名は大慌てで前に来ると、それぞれの顔を見合した。特に、全員に接点はない。
「じゃあ、後3人の名前を呼ぶから。」
「校長の祠堂龍一郎、教職員の鏡英一、そして事務員の宗形里奈。」
この3名の名前が呼ばれた瞬間、全員の頭に幾つもの疑問が思い浮かんだ。
校長、先生、事務員、生徒、一体、どうして名前が呼ばれたの分からない。
ステージ上で腰を抜かしていた祠堂は、急いで立ち上がるとステージから下りてリーダー格の男性の前に立つ。
生徒たちの後ろからも、鏡と宗形が走りながらやってきた。
リーダー格の男性は12名の顔を見ると、仮面越しだが鼻で笑った。12名は、それに気づいていた。
「ルールは簡単。明日の夜明けまで、校舎内で殺し合いをしてもらう。
運が良いのか悪いのか、この学校は今年最新のセキリュティシステムを取り入れたようだな。
だが、そのハイテクなシステムは我々の自由に操作が可能だ。
つまり、 ─逃亡─ は不可能。
それでも逃亡を図った者、また、殺し合いを行わない場合は死んでもらう。全員にな。
最後の1人になった時点、またはタイムオーバーの時点でゲームセットだ。
もし、ゲーム終了後に1人以上の生存者がいれば、全員に死んでもらう。すなわち、道は2つ。
11人が死んで、生き残った1人と2000以上の命が助かるか。
それとも
12名のうち1人以上生き残って、2000以上の命が死ぬか。
これが、サバイバルゲームの基本的ルールと目的だ。」
説明を聞いて、12名の誰しもが言葉を失った。
そして、自分の運命を呪った。
どうして、2000分の12の確率が、自分にあたってしまったのかと______
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