ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 日時: 2012/01/26 02:56
- 名前: goma (ID: YGE8ENnO)
高校を卒業して社会人2年目の春。
休日の昼に携帯が鳴る。
俺「はい。もしもーし!」
ヒロ「おつかれ〜!」
俺「あれ?今日仕事じゃなかったっけ?」
ヒロ「あぁそうなんだけどさ…さっきユウから連絡もらったんだけど
高校の時一緒だった柴崎って居たろ?」
俺「あぁシバかぁ懐かしいね〜で?結婚でもしたの?」
ヒロ「いや昨日死んだらしくて」
俺「えっ昨日!!」
ヒロ「明日通夜らしいんだけどお前来れそうか?」
俺「今から出れば今晩にも地元戻れるよ。会社に連絡入れたら戻るよ」
ヒロ「わかった。俺も通夜までには戻るよ」
俺「事故だったのか?」
ヒロ「いや、どうも殺されたって話みたいでさ。犯人もわからないんだ って話だよ」
俺「それ酷いな。なんだか行くの辛いな…」
ヒロ「まぁな…とりあえず戻ったらまた連絡する。仕事戻んないと」
俺「あぁわかった」
柴崎は高校のクラスメイトでムードメイカー的な存在だった。
誰かにに恨まれるような奴でもなかった。まして殺されるなんて信じられなかった。
新幹線で急遽地元に帰省しヒロと合流した後、中学からよく3人で一緒に遊んだユウとも合流し柴崎の実家へと向かった。
通夜がはじまり高校のクラスメイトも何人か集まってきてくれた。
柴崎の母親はずっと泣いていてまともに会話できる状態ではなく父親のほうは怒り抑えきれない様子だった。
柴崎に最後の挨拶をしてから俺達は解散した。
8日後、仕事中に携帯が鳴る。ヒロだ。
席を立ち周りの目が気になるのでトイレに移動する。
俺「もしもーし!仕事中なんだけど出てやったぞ!!」
ヒロ「あぁ悪い。今ユウから連絡来たんだけど須藤も死んだらしい。」
俺「須藤も死んだ!?」
ヒロ「しかもまた殺人だってよ」
俺「なんでこう殺される奴が多いんだろうな」
ヒロ「まぁ須藤ならありえなくもないけどな。恨み買ってそうだし」
須藤はいわゆる不良ってやつであまり良いイメージはなく高校もなんとか卒業して行った感じだった。卒業後は地元の建築の会社で仕事をしているという話だった。
俺「しょうがない。また戻るか?」
ヒロ「いや葬式は身内だけって話だ」
俺「そうか。さすがに2週連続で葬式で休むのは怪しまれそうで」
ヒロ「いや確かに。まぁとりあえず伝えたからな。お前も気をつけろよ」
俺「りょうかーい。じゃあ仕事戻るわ。来週ゴールデンウィークに地元帰る時、連絡くれよー」
ヒロ「おぅ。りょうかーい。」
今週が終わればGWってことで気分は最高によかった。
柴崎と須藤の件を除いて。
GW初日、ついこないだ乗ったばかりの新幹線に乗り地元に帰省した。
ヒロも俺より1日遅れで地元に帰省。地元に残って仕事をしているユウの家に久しぶりにヒロと遊びに行った。
俺、ヒロ「こんばんはー」
ユウ「おう。上がれよー」
ユウ母親「久しぶりどうぞゆっくりしていってね」
俺、ヒロ「はーい。どうもー」
ユウの部屋に集まり雑談が始まる。
俺「それにしてもクラスメイトが二人も殺されるって普通ありえるか?」
ヒロ「確かになーちょっと異常だよな」
ユウ「どっちも犯人まだ見つかってないらしいな」
俺「怖いよなー3人目が出たらさすがに犯人同一人物だろ?」
ユウ「やめろよーこれ以上出たらやばいって」
ヒロが立って本棚の前に行く。
俺「うん確かに。」
ユウ「ヒロ!何見てんの??」
ヒロ「卒アル〜高校ん時の」
ユウ「あぁヒロの寝癖が立ってる伝説の」
俺「ははは。結局ちゃんと寝癖取れなかったんだよな」
「トゥルルルトゥルルルトゥルルルル」
ユウの携帯が鳴る。
ユウ「んっ?誰だろ?」
ユウ「はぃ。もしもし。」
友達や会社の人ではない感じがした。
ユウの電話が終わる。
ユウ「立花が死んだって。今、立花のお母さんから電話きた。」
俺「えっ…ちょっと待ってよ。さすがにヤバイってこれ」
俺「また殺されたのか?」
ユウ「そうみたいだ。立花のお母さんも3人目だってことは意識してたみたいだったよ。誰でも考えるもんな。こんなに立て続けだと。」
ヒロ「なぁちょっとこれ見ろよ。」
俺とユウがヒロの持ってる卒業アルバムを見る。
ヒロ「今、立花の話聞いてふと思ったんだ。」
俺「んっ?」
ヒロ「柴崎、須藤、立花ってこのアルバムの写真の順じゃね?」
背筋が凍った。今まで殺されてきたクラスメイトと卒業アルバムの写真の順番が一緒だった。しかも左から7番目には俺の名前がある。
俺「いやこれはマジでやばいって!誰かがこの順に殺してるんじゃね?」
ユウ「確かに一緒だな。ここまでくると偶然じゃねぇよー」
ヒロ「でも上の段の伊藤とか内海はなんとも無くね?」
俺「なんでこっから始まってんのかわかんねぇけどこの通りで行くと次は千葉じゃね?」
ヒロ「とりあえず千葉に連絡とってみようぜ」
ユウ「でもあいつ柴崎の時の葬式の時来てなかったなー」
俺「あまり仲は良くなかったしな」
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