ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 瞬く
- 日時: 2012/01/28 15:08
- 名前: 夕月 (ID: j553wc0m)
好き、そんな言葉では表せないくらい大切なあいつ。
ずっと近くにいて、ずっと遠くにいるあいつ。
スポーツは出来るのに勉強が出来ないし、性格最悪だし・・・だけどあいつにしか無い優しさがあって、あいつにしかない笑顔がある。
だけどそれを奪ったのは私で・・・自分で自分の大切な者を壊してしまった。
ごめんね・・・
けど・・・あんたはずっと瞬いているよ。
*登場人物
宮本 怜奈(ミヤモト レイナ)高校二年
宮崎 綱紀(ミヤサキ コウキ)高校三年
その他諸々。
メールでの感想も受け付けています。
どうぞお気軽にメールください。
Page:1
- 瞬く【第一章】 ( No.1 )
- 日時: 2012/01/28 15:25
- 名前: 夕月 (ID: j553wc0m)
「怜奈!早く行くぞ!」
「え?あっちょ、待って!」
毎朝こんな感じ。綱紀が私を迎えに来て置いて行かれそうになる。
綱紀は私の幼馴染で私の好きな人。
家が隣だし、泊まったり、泊まられたり。
嬉しいよ?嬉しいけど綱紀は私の事を妹みたいとしか思っていない。
だから好きなんて口が裂けても言えない言葉。
「おい、本気で置いてくぞ?」
そう、綱紀は不機嫌ぽく言った。
だから私は「うん。」と呟いた。
今更だけど、綱紀は綺麗な顔立ちをしていてモテる。
だから私が入学したら綱紀に群がる女子は何かと突っかかってきた。
酷い時はゴミとか死ねとか言われた。それは私が入学してからずっと一緒に登校しているって言うのもあるけど、やっぱり私が何かと僻みの対象になるって言うのもある。
新入生代表、体育祭実行委員、一年ながら地域バスケのレギュラーに抜擢されるなど。
正直に言ってしまえば私は顔も良いし性格も良い。
入学当時は本当に鬱陶しい程の男が群がって来たし、女子も媚びて来た。私の近くにいると何かと都合が良いのだろう。
家柄も宜しい私の近くは。もちろん私の幼馴染なのだから綱紀の家柄も良い。
などと詳しく私と綱紀について語っていたらもう学校に着いてしまった。
「また帰りな!」
綱紀はニカッと笑って三年の昇降口に入って行った。
- 瞬く【第一章】Ⅱ ( No.2 )
- 日時: 2012/01/29 14:14
- 名前: 夕月 (ID: j553wc0m)
綱紀・・・。
「怜奈!どーしたの?そんな顔して。」
後ろから思いっきり抱きついてきたこの子は、斎藤 和端(サイトウ カズハ)。
私の中学からの親友。
この子は・・・メリット無しに私と一緒にいてくれる。優しくて良い子。
「おいおい、和端。怜奈が苦しそうだぜ?」
「え!?あ、ごめん!」
この以外に顔が良くて、和端命の男は橋本 涼(ハシモト リョウ)。誰から見ても和端とラブラブ。
正直言うと羨ましい・・・かな?
私も綱紀とこんな風になりたい。
「怜奈?どうしたの?また綱紀先輩と何かあったの?」
「うん、まぁ色々と」
私は心配してくれる和端に笑顔を向けた。
今更だけど、和端と涼は私が綱紀を好きなのを知っている。おまけに涼は綱紀と一緒のクラスだ。
だから私と和端、涼と綱紀は昼には全員集合になる。
もともと、綱紀と涼は親友で私と和端も親友だった。中学二年の時かな?和端が涼に告白して、両思いと分かり付き合い始めた。周りからみたら「付き合ってなかったの!?」と言う感じだろう。
だから、高校に上がっても和端は先輩などから何も言われなかった。いや、きっと涼が和端を守ろうと女子には「大切な女がいる」とでも言っていたのだろう。
それでもしつこい女子は何かと和端に突っかかっていた。
正直言って和端は綺麗だ。美と言う言葉が良く似合う。だから私達四人は学校の人気者だった。
もちろん、私立の学校だから頭脳明晰(約一名を除いて)。そんな私達を先生もほおって置く訳なく、見事生徒会役委員にされました。
「奈・・・ぃ奈・・・怜奈!!」
「え!?あぁごめん!。」
「もう!行くよ?」
いつの間にか涼は消えていて、昇降口付近には私と和端しか居なかった。
Page:1
この掲示板は過去ログ化されています。