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- 【短編小説集】青いモグラ編第三目更新
- 日時: 2012/02/11 15:30
- 名前: 黄色いモグラ ◆IV4ouvA9f6 (ID: nOs1EgCw)
こんにちは。
新人の黄色いモグラです。
このスレは、短編の小説を、いくつか書いていくスレです。
複数の物語が同時進行で更新されることもあります。(その場合がほとんどですが
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■お知らせ■
今日から書き始めました。宜しくお願いします。
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■目次■
物語【一】「青いモグラ」
とあるサイト、アニマルズ。そのサイトを使っている、
森本とそのクラスメイトの物語である。
第一目 【>>1】
第二目 【>>2】
第三目 【>>3】
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まだまだ青二才の素人ですが、
感想、アドバイスなどございましたら、宜しくお願いします。
Page:1
- Re: 【短編小説集】青いモグラ編スタート ( No.1 )
- 日時: 2012/02/10 18:11
- 名前: 黄色いモグラ ◆IV4ouvA9f6 (ID: nOs1EgCw)
「青いモグラ」編
第一目 −全ての始まりは…−
僕が登校すると、教室はその話題で持ちきりだった。
「おー。モルモットが登校してきたぞ」
僕の名は森本裕也。モリモトという苗字がモルモットににているから、モルモット。
「ねーねーモルちゃん、アニマルズっていうサイト知ってるよね?」
そうそう、女子からはモルちゃんと呼ばれている。そのほうが呼びやすいとか。
話しかけてきたのは新本。ニイモトだから、ニモと呼ばれている。
「んー、CMでは見た事あるけど…」
「えー!?お前アニマルズやってないのか?面白いのに、絶対やれよ」
過剰反応してきたのは鈴木圭太。最初に喋っていたのもコイツだ。
「パソコンとかあんまりやらないし、やり方もよく…」
「やり方なら教えてあげるから、お前もやれよ。クラスの奴ほとんどやってるぞ」
「んー…」
沈黙していると、あの鬼がやってきた。
ガララ
「はーい、席着けー」
ガタ、ガタガタ
今までのざわめきは嘘のように、静まり返った。
「今日も松野かよ…。菊池先生いつ復帰すんのかな…」
「まだまだ先だと思うよ。入院だもん」
一週間前から、菊池先生が入院しているため、変わりに鬼の学年主任が担任をやっている。
「で、モルちゃん、やるの?やらないの?」
「んー…、やるけど…」
ニモとは隣の席だ。先生の話のときも、いつも話しかけてくるので、時々僕まで怒られる。それに今日は鬼の松野先生なのに。
「おー、よしよし。だったらあたしも協力してあげるよ。色々教えたげるからさ」
「コラ、そこ!コソコソするな!」
「やっぱ怒られたじゃん」
「飯田、加藤!ずっとそこに立ってろ!」
「よかった、あたしたちじゃないね」
「助かった…」
「コラ、森本、新本!お前等も立ってろ」
「ガーン」
「…で、検索して、一番上のヤツクリックして、新規登録を…そうそう」
「動物を決めてね…って、どうすればいいの?」
「そりゃぁ、好きなのを選ん…あ、モルちゃんはモルモット意外禁止ね」
「やっぱし… あ、色も決めれる。茶色でいいか」
「名前はモルおで登録ね!」
なんで何でもかんでも決められるんだろ… まぁ逆らってもいい事無いし、従っておこう。
「まずはアニマルポイントを貯めてね。それがないとスレも立てれないから」
「スレ?これって掲示板なの?」
「まあ、ゲームと掲示板の合体版的な?おしゃべり館ってとこに入ると、おしゃべり部屋を買ってスレみたいなことできるよ」
「へぇー。なんか面白そうだね」
ピンポーン
お、圭太君、やっと来たよ。うわ遅っ!もう5時じゃん
「遅れてごめん。どう?そっちは」
「もう一通り教えちゃったけど…」
「なんだ…」
「何で遅れたの?」
「いや、飯田と話してたら夢中になって…」
何を話してたのかな?まあいいや。
「あ、誰かが話しかけてきそうだよ。誰だろう。クラスメイトかな」
「あ、コイツ卓也じゃん。この白い犬のことだろ?」
加藤卓也。クラスメイトの一人で、朝松野先生に怒られていた。
(よー、お前森本だろ?お前もアニマルズやってたんだな。で、なんだよモルおって)
「返事返せるの?」
「当たり前じゃん、ここクリックして、はい、文字打って」
(ニモに勝手につけられた名前だよ)
30秒ほどでやっと文字タイプを終えた。
「モルおタイピング遅っ」
「モルおって呼ばないでよ…」
「モルおモルおー!」
「もう…」
- Re: 【短編小説集】青いモグラ編第一目更新 ( No.2 )
- 日時: 2012/02/11 10:25
- 名前: 黄色いモグラ ◆IV4ouvA9f6 (ID: nOs1EgCw)
「青いモグラ」編
第二目 −不穏な空気−
「あら、お友達もう帰っちゃったの?せっかくお茶菓子用意したのに…」
「うーん」
面倒くさそうに返事する僕に、母は言う。
「まぁ、あんたがパソコンなんて珍しいわね。やるのはいいけど、宿題もしっかりやりなさいよ」
「もー、そんなのとっくに終わってるよ」
「ふーん。ならいいけど」
相変わらず面倒くさい母親だ。それが態度か声に出てしまったのか…
いつの間にか、僕は母に叱られていた。
(圭太君だよね?ちょっと質問があるんだけど)
(おお、モルおか。ちゃんと黒いキツネでわかったか。)
(アニマルポイントってどうやって貯めるの?)
(色々あるけど、初心者はミニゲームで稼ぐといいな。ミニゲーム館へ行ってみろよ)
(あとさ、おしゃべり部屋買うのって、何アニマル必要なんだっけ?)
…
返事は無い。
(圭太君?)
いくら待っても、返事が来ることは無かった。
「どうしたんだろ?明日聞けばいいか」
翌日、登校すると、驚くべき知らせが待ち受けていた。
「鈴木圭太君ですが、転校することになったそうです」
えっ!?
「圭太が転校だって、そんな話あたしら聞いてないよね」
「うん、そういえば昨日、アニマルズで話してたら、急に返事が来なくなって…」
「急な話ですが、皆さん、これからはそういうことで宜しくお願いします」
先生は、別の話に入ったが、僕たちにはそんな話は耳に入ってこなかった。
「返事が来ないってどういうこと?」
「わからないけど…転校の事と関係あるのかな…」
ふと見ると、飯田が、真っ青な顔をして、なにかぶつぶつ言っている。
「ど、どしたの!?」
飯田は、まるで聞こえていないように、ぶつぶつ言い続ける。
「飯田、保健室行くか?」
飯田は、卓也におぶられて、保健室へ行った。
「飯田君、圭太と仲良かったから… ショックだったのかな」
ニモが言う。しかし、僕にはあのぶつぶつが少しだけ聞き取れた。
青いモグラにやられたんだ!
と…
(しごrmにhじょ@skhだfhk)
と、僕に青いモグラが話しかけてきた。ハンドルネームは…、無い。
(あの、何ですか?)
そう打とうとしたが、返信ボタンがクリックできない。クリックしても、反応しないのだ。
「なんだろう、手の込んだ嫌がらせか?」
そのときはっと気が付いた。青いモグラ、それは飯田が言っていた…
そして僕は、黄色いネコに、こう話しかけた。
(ニモ、青いモグラについて、何か知ってる?)
(あ、モルちゃん?青いモグラ…あ!知ってる。話しかけられると、三日以内に死ぬって言うあれでしょ?)
!!
一瞬、心臓が止まるかと思った。だってさっき話しかけられたのだ。
(詳しく聞かせて)
このときのタイピングは何故か、いつもの二倍は速かった。
(青いモグラ、ハンドルネームは無くって、話しかけられる時、暗号みたいな、それかデタラメに打ったような文字で話しかけられて、話しかけられた人は、三日以内に死ぬってやつ)
(わかった、ありがとう)
その後、僕は自らに迫る死の恐怖に、何もする気が起きなかった。
- Re: 【短編小説集】青いモグラ編第二目更新 ( No.3 )
- 日時: 2012/02/11 15:31
- 名前: 黄色いモグラ ◆IV4ouvA9f6 (ID: nOs1EgCw)
「青いモグラ」編
第三目−僕の番−
「コラ、森本!授業に集中しろ!」
と、先生。教科書も開かずに、ボーっとしていたら、怒られるだろう。
しかし、今は違う。授業なんかに集中しては居られない。
自分が死ぬかもしれないのに…
いつもの僕なら、所詮は噂だと、気楽で居られたかもしれない。
でも、だったら飯田のあの言葉は何なんだ?圭太君が突然居なくなったのはどう説明するんだ?
「今日、どうしちゃったの?」
「…ねぇ、青いモグラの噂って、本当なの?」
「え?そんなのわからないよ」
「だよね…」
「何で?」
「何でもない」
そういって、僕は逃げるようにして家に帰った。
確かめるんだ。青いモグラに会って、真相を聞くんだ。
「あ、裕也。パソコンは宿題やってからにしなさい」
「後でやるよ」
確かめなければいけないんだ。
「ハンドルネームは… 何で検索すればいいんだろう?スペースキーだけだと検索できないし…」
動物名、モグラで検索しても、見つからなかった。ハンドルネームが無いのは珍しいから、すぐに気が付くはずなのに。
「おかしいな」
僕は、イライラと恐怖で頭がおかしくなりそうだった。
翌日、抜け殻のような僕は、授業でも、休み時間ですら、誰とも話さず、何もしなかった。
ロボットのように、ただノートを書き写すだけだった。
「どうしちゃったのかな?モルちゃん」
「さぁ?ネット依存症とかだったりして」
「そうかな?」
「だって、ウチの母さん、森本君のお母さんから、『うちの子最近、帰って来るなりパソコンばっかり』って言われたみたいだよ。あんたも気をつけなさいって」
「ふーん。やっぱアニマルズかな?」
「だろうね」
圭太君のことが気になる。
ハンドルネームはなんだったかな?難しい漢字が使われてたけど…
キツネで検索してみると、あった。黒いキツネ。「櫛風★ケイタ」
おしゃべりリスト…最後に話した人…モグラの「 」…
青いモグラだ!
確信した。圭太君は青いモグラにやられたんだ!
ふと見ると、その下に気になる名前があった。緋羅莉
菊池先生の下の名前だ。「ひらり」珍しい名前だから、違いない。
最後に来たのは…先生が入院する前日!
次は僕の番だ!
僕が…
殺されるんだ!
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