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アマゼッドの行く先に
日時: 2012/02/26 08:04
名前: ゆう汰ン ◆OF7yqL40u6 (ID: nWEjYf1F)

初めまして、ゆう汰ンと申します^^

この物語はロボットファンタジーモノです。
自分自身ロボットアニメが大好きなのですが、このサイトにはロボットモノがあまり無いんですよね……
それが少し寂しいので、ロボットを流行らせるために頑張って執筆しようと思います!

これから宜しくお願い致します、楽しんでいただけると幸いです。

!色々注意!
①一応、「ロボットファンタジー」というジャンル付けですが、人間同士の絡みが多めです。
②同性愛を主食とする、世間一般的に言えば「腐女子」なキャラクターが登場します。(若干一名)
③世界観的には現代ヨーロッパをイメージして書いております。登場人物の名前はチェコ人名で統一していますが、これは作者がチェコが好きなだけであって、舞台がチェコなわけではありません。


!目次!
第一話>>01

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Re: アマゼッドの行く先に ( No.1 )
日時: 2012/02/26 07:47
名前: ゆう汰ン ◆OF7yqL40u6 (ID: nWEjYf1F)

第一話 少年はそれを知っていた

  
「おい、聞いたか!? 例の話!」
「あぁ聞いたよ! 何でも、第四小学校の運動場に、星が降ってきたそうじゃないか」
「直径30mはあるらしいな。偶然生徒が誰も運動場にいなかったおかげで、被害は警備員の負傷だけに留まったらしいぞ!」
「人生、生きていれば不思議なこともあるもんだなぁ!」

 三月十三日未明、ルザーク市・第四小学校校庭に星が降ってきたという事実は、退屈なルザーク市民のおいしい話題となった。
四月に小学校五年生になる少年——カミル・バレクは、そんな第四小学校の生徒であった。

本日は第四小学校の終業式、明日からは生徒たちが待ちに待った春休みである。そんなわけで、登校中の生徒たちは心なしかウキウキしているように見える。
まぁ、カミルもその中の一人であるわけで。

「カミル、そういえばお前、春休みはどこか行くのか?」
黒い短髪の少年——ドミニク・クレイチークは、手提げカバンを振り回しながら訊いた。
「いや、特に予定はないよ。いつも通り、家でゴロゴロするだけだ。春は宿題もないし楽だから楽しみだよ。ドミニクは?」
「俺? 俺は……田舎のバーチャンとこに行かなきゃいけないんだ。バーチャン、最近ボケてきてさ……面倒見なきゃいけないんだ。ゴロゴロできるカミルが羨ましいよ……」
「あー……大変だね……」
しまった!余計なことを訊いてしまった!と、カミルは口元をひきつらせる。対してドミニクは急に元気を無くしてうつむいてしまった。

と、そこへ。
「おっはよおございまあす! カミル先輩にドミニク先輩! 本日もお二方の大変麗しい御姿を見ることができ、ワタクシはもうお腹がいっぱいでございますわ!」
ドミニクと同様に手提げカバンを右手でブンブン振り回しながら、少女が現れた。
「ヘレナおはよう」
「ヘレナキモい」
カミルは挨拶し、ドミニクは顔をしかめて罵った。
少女、ヘレナ・チェイコヴァーは、にっこにこ笑いながらカミルとドミニクの手提げカバンを取り上げ、左手で持った。
「……ヘレナ。君はどうしていつもいつも、僕たちからカバンを取り上げるんだい?」
「目上の方の荷物を、目下の者が持つのは当然の事ですわ」
「あのねヘレナ。いつも言っているけど、君と僕は同じ学年なんだよ? 君が早生まれ、僕が四月生まれなために年が違うだけで」
呆れて言うカミル。
「嫌ですわカミル先輩、そんな余所余所しいこと仰るのおやめになって! ワタクシはただ、お荷物を持っていてはお二方が手をつなぐことができないから、無駄なカバンを持たせていただいているだけで」
「もういい! 君に何かを理解してもらおうと一瞬でも思った僕が悪かった! 謝る! 謝るからその同性愛的な妄想を今すぐやめてくれ!」
「愛は——世界を救う」
「格好いいこと言っても無駄だからな!」
ヘレナ・チェイコヴァー、小学校五年生。今のカミルとの会話からも読み取れるように、彼女は世間一般的に言う「腐女子」であった。
……もう一度言う。小学校五年生である。
「さぁカミル先輩ドミニク先輩! 別にイチャコラしても誰も文句を言いませんわよ! 道路に多量の血がこびり付くだけで。そしてもちろんそれはワタクシの鼻血ですわ!」
「しねぇよ!」
カミルとドミニク、二人の声が綺麗に重なったときだった。


もの凄い、音がした。



 

Re: アマゼッドの行く先に ( No.2 )
日時: 2012/03/04 14:47
名前: ゆう汰ン ◆OF7yqL40u6 (ID: nWEjYf1F)
参照: 今更だけどシリアス板で腐女子キャラとか書いていいのかしら

「この音……東から聞こえる……それも結構近い」
カミルがぽそりと呟いた。
「ドミニク、今地図持ってる?」
「いつも持ってるよ」
そう言うと、ドミニクはヘレンから自分のカバンを取り上げ、中を数秒探った後、「あった!」と、使い古した地図を取り出した。
「ドミニク、東にある建物、全部言って。半径五百メートル以内だ」
「……東郵便局、ルザーク市博物館、噴水広場、ゾウ公園、三十六の一軒家、八つのアパート、二つのマンション……あとは、第四小学校」
「それだ!!」
言うが否や、カミルとドミニクは駆け出した。
「ちょ、ちょっとお二方〜! ワタクシを忘れてますわよ〜!?」
……ヘレン一人を残して。

                      *

 少年達の読みは正しかった。
第四小学校には既に何人かの野次馬がゾロゾロと集まってきていたため騒がしかった。
その人ごみの中に、カミルは知り合いを見つけた。
「ニコラ!」
「……兄ちゃん?」 
そう言って振り返った少女——ニコラ・バルクは、カミルの姿を見るや否や、花が咲いたような笑顔を浮かべた。
「やっぱり兄ちゃんだ! えへへ、兄ちゃん、兄ちゃん! 兄ちゃんだよね! 遠くから『その卑猥な妄想をやめてくれ!』とかいう声が聞こえたから、もしかしたら兄ちゃんじゃないかと思って小学校に先回りしてたんだ、えへへ! 兄ちゃん大好きー!」
「……地獄耳こわいよ地獄耳」
そう言って、カミルはガタガタと震えた。しかしニコラは「兄ちゃんハスハス、あれ兄ちゃん、シャンプー変えた?」とか言いながらカミルに抱きついている。
「カミル、お前も大変だな……さっき、ゴロゴロできるお前が羨ましい、だなんて言って悪かったよ」
「い、いや……」
そんな変なところで同情されても困るわ!と言いたげな顔をしながら、カミルは離れようとしないニコラを足蹴にした。
「」



保留します。


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