ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 呼び笛
- 日時: 2012/03/04 17:03
- 名前: 著莪 (ID: eZhua0R/)
初めまして、著莪(しゃが)と申します。
…初めてなので、自己紹介のほうを。
***
・ショートショート書きです。
・短さは…そうですね、Wordで書くと、B5二段組設定で一、二枚といったところでしょうか。
・ショートショートショート書きと仲間には言われます。
・単に長編が書けないだけかもしれません。
・多分連載はしません。一発バーンと乗せて終わります。
・キリが良くないときだけ、二回か三回に分ける…かもしれません。
・気が向いたら連載の可能性も有ります。
・タイトルが定まりません。
・学生です。
・たまに創作物が学校のHPに載ってます。どことかは言いません。
・HPに載ってるのと被ってるものもあります。
・ふっと姿が消える可能性も無きにしも…いや、大いにアリです。
・好きな食べ物は海老。嫌いなのはセロリ。
・友達が少ない。
・もし既知の方がいたらご一報を。メアド知ってるよね?
***
こんなもんでしょうか。
それでは、暇なときにでも見てやってください。
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- Re: 呼び笛 ( No.1 )
- 日時: 2012/03/04 17:04
- 名前: 著莪 (ID: eZhua0R/)
ピピッ、という音がして目が覚める。振り向くと、画面に一行、白抜き文字が表示されている。
「コード1007a&# 充電が完了しました」
画面のすぐ横、黒く、部屋の闇に溶け込むような椅子に座った人物が、気だるげに手を動かす。どうやらそれは男のようで、骨張った長い手が微かに見える。
その手は、ゆっくりと、ゆっくりと、彼自身の頭からコードを外していく。
赤、黄、青、緑、色の違うコードが計九本。それらを繋ぐために頭に取り付けてあるのは、白い電極。見慣れた光景。日常の一部。
人間充電器。その登場は、もう思い出せないほど遠い記憶。世界は既に行動を消失させ、繋がりという概念すら失われつつある。
やがて、コードと電極を外し終えた彼は、その緩慢な行動の延長線上の滑らかさを持って、液晶を起動させる。数秒の後現れるのは、黒い画面と白抜きの文字。見慣れた光景。見やればそこには、複数のアルファベットと記号の羅列。そこに、文字が素早く加えられていく。カタカタという音。うっすらと見えるのは叩かれる文字盤。見慣れた光景。
ふいに、手元の白光りするモニターが僅かに光を発する。黒いシルエット。
猫。
黒猫。不吉の象徴。そして、見慣れぬ光景。しかし、非日常ではない。
ゆっくりとモニターから目を離し、立ち上がる。行く先は、彼。
慌てて立ち上がるも、時は既に遅い。画面には白抜き文字が一文。警告メッセージ。見慣れぬ光景。
彼は項垂れる。数瞬。瞬きの間に、彼は消え去る。
また一人が、世界から消える。白いモニターの数字が、一つ減る。
それでも、構わない。椅子に戻り、腰掛ける。モニターからは、動きがなくなる。白い空虚。見慣れた光景。
私が作り上げた、この世界。辺りを見れば、黒い椅子は何千と空間を覆っている。この静寂を乱そうとするならば、仕方がない。
深く椅子に沈み込む。頭には何百という数のコード。白い電極。見慣れた光景。
呼び笛の支配する世界で、静かに目を閉じる。
その向こうで幕を下ろすのは、勿論、見慣れた世界。
- Re: 呼び笛 ( No.2 )
- 日時: 2012/03/04 17:26
- 名前: 著莪 (ID: eZhua0R/)
●作品について● ※ネタバレのおそれあり※
初っ端の投稿ながら、ちょっと変わった経緯で書いた作品なので。
解説らしきものも交えつつ、どうぞ。
***
日常の中の、異物。
***
・三題話で書きました。
・キーワードは、[黒猫][警告][充電機]。
・とにかく重たい雰囲気で。
・イメージ;キーボードの音、暗い大部屋、モニターの照明、沢山の人。
・途中、視点が分かりにくいのは仕様です。
・ちょっとだけSF風味。
***
・人間が動きを失った世界。
・「生きる」:座っているだけの簡単なお仕事です。
・キーボード叩ける人募集中。
・管理システムへのアクセスは許可されておりません。
・口癖に忠実。
・逆鱗に注意。
・華麗に消失。
***
こんなもんでしょうか。
それでは、またお会いしましょう。
レスはしますよ。
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