ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Sense Of ∀res-センス・オブ・アレス-
日時: 2012/03/13 19:30
名前: ハヤシライスのハヤシは、「林」じゃない (ID: vgnz77PS)

こんにちわ!またはこんばんわ!
ハヤシライスのハヤシは「林」じゃないです!!
複雑・ファジー小説の方でも執筆しています
そちらもどうぞよろしくお願いします
こんかいはダークファンタジー系に挑戦しようと思います!!
暖かい目で見守ってください!!


コメントが大好物です


**********

登場人物(名前のみ)

戒乃 瀬中(いましの せなか)

紅園 貴壱(べにぞの きいち)

**********

目次


1章:電脳と右脳
#1
>>1 >>2 >>3 >>4

Page:1



Re: Sense Of ∀res-センス・オブ・アレス- ( No.1 )
日時: 2012/03/06 00:35
名前: ハヤシライスのハヤシは、「林」じゃない (ID: vgnz77PS)



1章:電脳と右脳



ツイ●タ—
フェイスブ●ク


世界はその鎖によって
情報ネットワークによって繋がれた


そしてここにもう1つの巨大な鎖があった


**********


【新規作成ですか?】


薄暗い部屋にマウスをクリックする音が、
キーボードのキーを叩く音が静かに響く
パソコンの白くぼんやりと光る画面に
角ゴシック体の黒文字が浮かび上がってきた


【名前を入力してください】
「うーん…名前ねぇ…中2病が出てしまいそうだなこりゃ。…イナフ、なんてどうだろうか…いや、ここは無難に自分の名前で…」


【セナカ】


彼は、戒乃 瀬中(いましの せなか)という名の男子高校生である


【次の選択肢から、職業を選択してください】
「職業か…こういうのはどうせ後で変えれるパターンだろう」


【剣士】


【容姿を設定してください】
「まぁ適当でいいだろう…」


カチッ


【ようこそ∀res(アレス)へ。どうぞ最後までお楽しみください】
「はい、がんばりまーす」


画面が暗くなった
そして少しして、また画面に光がともった


【ここは≪ドルメニア≫という世界。あなたはこの世界で剣士セナカとして一生を送ってもらいます。魔物を討伐したり、他の職業の人とパーティーを組んだり、恋愛したり…。レベルが上がればそれに応じて様々なことができるようになります】



何もない草原の画面が現れた
そこび一筋の光の柱が現れた
その光の柱が消えるとそこには鎧を着けた剣士がいた


「おぉ俺だ。これはこれで悪くないな…」


【あなたのランクは『三流駆けだしの剣士』です。そのランクで出来ることは、冒険にでる、のみです】


「まぁそうなるよな…」


【他のプレイヤーと遭遇した場合、同意の上で戦闘が始まります。もし戦闘を申し出され断る場合賠償金として所持金の2割が減りますのでご注意ください。そして戦闘に破れた場合は所持金が半分減ります】


「半理不尽だな…じゃぁ冒険に出る」


カチッっとクリックする
とりあえず瀬中その今いる草原、≪はじまりの草原≫を散策することになった
とくになにもない


「お?俺と同じプレイヤーがいるぞ…」


草原を歩いていると、黒装束を着た人がいた
頭上に緑色の星が点いている


【頭上の星は戦闘で対等に戦えるかどうかです。青は圧倒的有利に戦闘を進められる。緑は互角。黄色は粘れば勝てそうだが結構不利。赤色はもはや戦う相手ではない、ここはお金で解決しましょう。ということです】


「ということはこの人は互角なんだな…」


【こんばんわセナカです。剣士やってます】
【魔法使いのヒデキが戦闘を仕掛けてきました。戦闘を開始しますか?】


「わ、さっそくきたよ…」


誰かが瀬中の部屋に近づいてくる
ドアノブには鍵が掛かっている


ドンドンドン!!!


「わっ!!」


カチッ


【はい】


「わっ…」

Re: Sense Of ∀res-センス・オブ・アレス- ( No.2 )
日時: 2012/03/07 09:18
名前: ハヤシライスのハヤシは、「林」じゃない (ID: vgnz77PS)



「瀬中?携帯鳴ってたわよ。瀬中らしくないわね、食卓に携帯忘れていくなんて。何時も肌身離さず持ってるのに」
「え?」


瀬中はスウェットパーカーのポケットを両手で上から押さえつけるように触る


(いつのまに…)「あ、ありがとう」
「電気ぐらいつけなさいよ」
「うん」


母は退室した


「おかしいな……」


【戦闘を始めます】
【チュートリアル】
【まずたたかうコマンドを選択してください】


「なんかF●みたいだな」


瀬中はたたかうコマンドを選択した
すると画面上の剣士が剣を持って魔法使いヒデキに向かって走り出した
そして切りつけた
23、という白い数字がフワッと現れては消えた


「思い切りF●だな」


【魔法使いヒデキはフォゴを唱えた】


「ふぉご?」


ぼうっと音を立て、剣士セナカは燃えだした


「炎の魔法か…ぜんぜん分らなかった」


それからたたかっては魔法を唱えられ、戦っては唱えられを繰り返し
なんとか剣士セナカは戦闘に勝利した


【戦闘に勝利した】
【賠償金として500A手に入れた】
【経験値として…


「500アンペア?このゲームの何が面白いんだ?セーブして止めよう」


瀬中はセーブしてパソコンの電源を切って寝た


(あれが世界を巻き込んで人気を及ぼしているオンラインゲームなんて信じれんぞ…明日学校でも聞いてみるか)


**********


朝日がカーテンの隙間から差し込んでくる
目ざましが鳴る
何回目のスヌーズだろうか…


「朝!?支度しなきゃ!!」


何時もより朝ご飯の噛む回数を少なくした
何時もより自転車をこぐスピードを早くした


瀬中の通う学校は公立進学校
偏差値は中の上


「おはよ〜」
「おい瀬中!遅いよ!見たこれ?」
「なんだよ貴壱きいちあさからスマホふりまわすなよ」

紅園 貴壱(べにぞの きいち)、瀬中の親友

「これ、∀resがニュースになってるんだよ」
「あ、これ昨日はじめたばっかりだよ俺」
「まじか?パーティー組もうぜ!!…違うんだよこれほら、次世代ゲーム機の会社≪4tune(フォーチュン)≫と∀resが共同制作して新しいゲームを作ったんだよ。その名も≪THE∀res(ジアレス)≫!!」
「(あんまりかわって無いじゃん…)あ、課外始まる。その話また聞かせて!」


そういって自分の席に着いて、課外を受けた
でも課外の最中はその4tuneと∀resのことで頭がいっぱいだった
先生に何度もボーっとするなと言われた
ということさえもボーっとしていて聞いていなかった


課外が終わった


「貴壱、そのゲームってまた登録とか必要なんだろ?」
「いやそれはまだ分からないんだよな…引き継ぎとかあるなら…」


早く帰りたい
瀬中はそんな衝動にかられた

Re: Sense Of ∀res-センス・オブ・アレス- ( No.3 )
日時: 2012/03/07 21:48
名前: ハヤシライスのハヤシは、「林」じゃない (ID: vgnz77PS)



同刻


アメリカ


某州


4tune社 視聴覚室


カメラのフラッシュが秒速で瞬く
何台ものテレビが並び、
そして何人もの記者が並んでいる


「…であるからにして、今回は我が社と共同制作したのであります」
「他に質問はありませんか?」


すらっとした綺麗な手がまっすぐと上がった


「ではそちらのメガネの女性」
「え〜ガウス社長、∀resとの大きな違いは何でしょうか」
「いい質問だね。∀resとの違いはさっきも言いました通り、我が社が特許を獲得し、どの会社も真似することができない、かの中●でさえも、コピーできない新技術≪イスぺリンシステム≫を導入しました」
「でわ…」
「そこまで言うなら体験してみましょう。どうぞ壇上に、あ、隣の君も壇上に上がりたまえ」


メガネのスーツをきた女性記者と、体つきのいい男性記者が壇上に上がった


「これをはめなさい」


ガウスという名の社長はあごひげを触りながら
助手にあるものを持ってこさせた
半透明の青色のメガネ上のモノだった


「これは皆さんもご存じのとおり、これはIS(イスぺリンシステム)=イズです」


二者はISを装着した


「スタート」


**********


「なぁ貴壱、4tuneのゲームってISって機器が無いと出来ないんだろ?」
「ん、あぁそうだな。俺は妹がIS好きだからあるよ」
「そうか…おれはP●3と●iiしかないぞ…」


それから瀬中はすこしがっかりした様子で家路に着いた


「あ、昨日の電話だれだったんだろう…結局昨日あれから携帯に触れていないしな」


食卓に置きっぱなしになっていた携帯を開く
不在着信が12件も来ていた


非通知
非通知
非通知
貴壱
非通知
貴壱
貴壱
貴壱
………


「非通知の不在着信て怖いよな……ん?」


非通知じゃない番号があった
瀬中はかけてみた


プルルルルルルルルル


出なかった


「ただいま〜」
「あらお父さんおかえりなさい、御飯の準備できてますよ」
「瀬中はいるか?」
「瀬中?呼んできますね」


階段を上がる音がする


ガチャ


「また電気つけないで、お父さんが呼んでたわよ」
「父さんが?」


瀬中は階段を下りて居間にいった


「父さん何か用」
「いや今日な、同僚からこれもらったんだよ」


そういって真っ白な高級な箱を取りだした


「これ、IS…」
「ISってゆうのか?同僚がな、一昨日娘にプレゼントするために買ったらしいんだが、お年玉でもう買ってたらしいんだ。それで…」
「父さん!!ありがとう!!」


瀬中はその白い箱を抱えて
父の話の途中で部屋に向かった


「貴壱、貴壱!!」
「なんだ?」
「ISだ!!IS手に入ったよ!!」
「まじか!!早くしようぜ!!」


瀬中は部屋にこもった
もちろん電気は消したまま


**********


「う、うーん…」
「どうでしたか?THE∀resは」
「は、はい・・とても楽しかったですけど、お相手のあの方…」


男性記者は床で伸びている
口から泡が出ていた


「リアルでしょう?」


ガウス社長はほくそ笑む

Re: Sense Of ∀res-センス・オブ・アレス- ( No.4 )
日時: 2012/03/13 17:25
名前: ハヤシライスのハヤシは、「林」じゃない (ID: vgnz77PS)



IS


本人実体験型ソフト
21世紀初頭に開発チームが結成され
10年程で改良に改良を重ね、そのソフトは開発された
最初はヘルメット型だったが、今はメガネ型になっている


技術の問題上
スポーツのプログラムのみISで体験することができた
ランニングマシンとISで、自宅でマラソンを体験することや
河川敷での草サッカーが、あたかも有名スタジアムで、有名クラブでプレーしているような体験など
世界中で活用されていた


4tune社はISの研究に成功したことにより
ap●le、S●NYなどと並ぶ大企業になった



**********


「これがISか…」


瀬中はISを付けパソコンの前に座った
そしてレンズの横の方に着いている電源ボタンを押す


「!!!!!」


瀬中は意識を失ったように机に伏せた


**********


「う、うーん…ここは…」


背景のない真っ白な空間
ただ、瀬中は真っ白いソファーに座っていた


【ようこそTHE∀resへ。初めての方ですか?】
「いや、∀resを少ししてました」
【経験者の方ですね。・・・・・・・・・・・・・・剣士セナカですか?】
「は、はい」
【お待たせしました。ではTHE∀resを存分にお楽しみください】


アナウンスは消えた
すると瀬中を覆うように光が頭から足へと伝い
光が消えると
容姿が変化していた


「おぉ…剣士だ…。お?」


白い空間の天井が、ジグソーパズルのピースの形になって崩れていく
青い空が広がる
セナカの座るソファーが消え、尻もちをつく
床が草原になっていく


「≪はじまりの草原≫だなここは。とりあえずレベルを上げよう。そうゆうゲームだよな…そういえばこのゲームの主旨が分からない」


レベルを上げればいいのか?
強い武器を集めればいいのか?
ボスキャラを倒せばいいのか?
主旨さえわかればもっと楽しめるのに
瀬中はそう思っていた


「≪ドルメニア≫で剣士とっして一生を送れだと?そんなのんきなことやってられますか」
【メッセージを受信しました】
「お、突然」
【俺だ、貴壱だ。いまからジャンプする】
「ん?なんだこれは」
【セナカは"飛跳晶ひやくせき"を手に入れた】


オレンジ色のひし形の半透明の結晶がセナカの掌に現れた
するとその石が光を放ちだした


「!?」


光が収まるとそこには
ものすごいイケメン魔導師が立っていた
身長が高く、サラサラの茶髪、甘いマスク


「(どうかこれがキーチでありませんように)」
「おっセナカは剣士か。俺は黒魔導師キーチだ」
「…名前までキーチか。黒魔導師って職業は無かったぞ?」
「あぁ、魔法使いはレベルを上げ続けていたら分岐点があるんだ。回復系魔法を扱う"白魔導師"、攻撃系魔法を扱う"黒魔導師"などがあるらしい」
「へぇ…」
「聞いたか?期間限定イベント」
「イベント?」


嫌な予感が7割ほどした


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