ダーク・ファンタジー小説

Re: 【参照100突破感謝!】チートコード【第4話更新〜】 ( No.31 )
日時: 2013/05/12 19:28
名前: ダイ*3DS ◆AEYoiw.IxM (ID: 9Mm1ZbHh)

第5話「優里の話」

その日の放課後、俺は4人に事情を話した。
4人も各クラスで話を聞いたらしい。
そして俺達は教室で待っている優里様に会いにいった。

「遅い。」

「ごめんなさいっ!」

やはりこの女の恐ろしさは慣れない。
怖くて喋れない俺の代わりに鉄平が口を開いた。

「俺らの名前を知ってるなんて、何者なんだ? あと話というのは……?」

そう言うと優里様は、悲しそうな表情をした。
こんな顔を見たのは初めてだ。
まぁ、会って初日だしな。
すると、優里は喋りだした。

「あなた達は闇色GAMEに参加しないの?」

「しねーな、危ねーし。」

と冬夜。いつもはこの俺がやってやる! とか言うのに。よっぽど怖いんだろう。

「というより、俺らの名前を知っているのは何故かと聞いとるんだが。」

鉄平が聞いた。

「ごめんなさい、それは今は言えない。」

「じゃあ、私達を呼んだ理由だけでも!」

「お願いします!」

凛と桃も興味津々なようだ。

「貴方がたに、協力して欲しかったの。闇色GAMEのクリアを。」

俺達は驚いた。ゲームなんかくだらないとか言うと思ってたから。

「貴方がたは知らないでしょう。闇色GAMEはこれで2回目なのよ。」

「!?」

皆は一斉に驚いた。
優里は話を続ける。

「何百年も昔、ね。今回の主催者と同じ主催者が、闇色GAMEを作ったの。それでね、みんな、それに挑んで死んだの。」

「今回の様に優しくなかったから。全生物強制参加だったの。人間だけじゃ無いのよ。」

「みんなで挑んだのに負けちゃった。みんな。跡形も無く消えちゃったんだ。」

あの恐ろしい優里様じゃないみたいだ。酷く悲しい様子だ。

「それでね、今度こそ私達が勝とうって思ったの。そして貴方がたに協力を……」

「…………」

長い沈黙があった。
いや、長く感じただけだったのかもしれない。

俺は優里様の方を向いてこう言った

「分かりました。俺達に任せて下さい。」

「お前、本気かよ!?」

「危険だぞ。」

「俺達ってアタシも!?」

「本当にやるんですか?」

「当たり前だろ。困っている人が近くにいるのに助けないなんて。」

「しかも、ずっと一緒にいたような信頼感があるんだ。優里様には。」

というと、優里様は明るい顔になった。
まぁ余り変わらないのだが。

「ありがとう。って、優里様って何?」

「あ、いや、あのー、心の中でそう呼んでたって言うか、あのー。」

「ハッハッハ! あの悠がここまで恐がるとはな!」

「てか、敬語とか! もっちー!」

「悠が言う(ゆう)なら仕方が無いか! なんちゃって!」

「もう、凛つまんなーい!」

なんて言いながら笑ってくれた。
コイツ達が親友で本当に良かったと感じた。

「こ、これからは優里って呼びなさいよ。け、敬語もやめなさい。」

「は、はい! いや、ああ!」

ツンデレ優里も可愛いなと思った俺だった。てか、キャラが凄い変わってる。

こうして、俺達のGAMEは始まった。