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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 約束を拒んだ少女。 ( No.9 )
- 日時: 2013/06/17 17:28
- 名前: 黒猫。 (ID: lPf5Kk9x)
「如月、日和さんですね」
黒いスーツを着ている、いわゆる
裏で手を回すような人たちに声をかけられたんだけど…
「あ、え?ち違いますよ?」
なんかこういうときって断るのが普通なのか。
「如月日和さんですね」リピート
ななななな、ここは素直になるべきなのか。
「あ、はい、そうです」
あはは言っちゃた。なんかやべぇ。なんか。
「『全人類アンドロイド化』プロジェクトにあなたは
参加する気は無いのですか」
「…無いです。勿論」
「あれは断る権利などな…」
「あります」
(断らなきゃいけない)
やっぱりか。なんて私の思考はそういう方向に向いていて
どうしようもなかった。
まぁ、ふざけてる、みたいに思えるかもだけど、
自分はここで断らなきゃいけない気がしたからだ。
「ありません」
「ある、あるったらあるの。
あんた達がどう言おうが、そんなの個人の勝手でしょ?
私は嫌なの、絶対。言いたい事も素直に言えないようになるなんて
誰が望むの?感情がない人間なんてただの人形。
私はそんな存在になりたくないのっ!意味わかんない」
周りは硬直。
私は言い切った。おもった事を言った。
「あなたに断る権利はありません」
「私は、私は断るから」
(断らなきゃ)
「日和、もう、いこ」
遥に声をかけられて正気にもどったきがしてならないが
返事を、する。
「…うん」
「私ね、日和の言っていることがわかるきがする」
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