ダーク・ファンタジー小説

Re: 陽炎 ( No.20 )
日時: 2013/07/03 23:30
名前: 王様 ◆qEUaErayeY (ID: Ej01LbUa)

 『.....。』

 はあ?
 はああ?

 元はといえば、ただ自販機の前で出会ったというだけなのに、この人はどんだけ馴れ馴れしいんだろうか。
 でも、お礼として手伝いに来てくれるなら、ありがたく受け取るべきなのかもしれない。

 買ったばかりのサイダーを飲み干して、義我が言った。「おぉ、そうや。憐の家も見てみたいしな。」
 「ついでに腹も減ったしな。憐、何か食わせてな。」和也も立て続けに喋る。
 本当に大丈夫なのかな。


 それは僕の新居に向かって、暗い夜道を歩いている時だった。
 「なぁ、憐が前住んでた所ってさ、都会だったか?」
 黄昏ていて、顔は見えなかったが、和也の声だと思った。