ダーク・ファンタジー小説

Re: 陽炎 ( No.24 )
日時: 2013/07/07 14:34
名前: 王様 ◆qEUaErayeY (ID: ycnzZQhq)

 「憐おかえり。え、その子達誰よ。こんな時間に。」
 母さんは後ろの皆を見て驚いている。時計を見てみると、針は9と12を指していた。

 『この人達の名前は右から和也、義我、美華で、家具入れの手伝いをしに来てくれたんだよ。』
 僕がそう言うと、母さんはたちまち笑顔になり、「そう、ありがとう。お菓子あるから食べなよ」と言った。

 「いや、それは終わった後でいいですわ〜。」和也はそう言って、家の庭のトラックに向かっていった。
 「よし、じゃあ俺もあれ運ぶかな。」義我も和也についていく。そして二人でベッドを持ち上げた。

 『うーん、僕等は何をしよう。』僕はそう言いながら後ろを振り返った。
 振り返ると、美華がいた。「ねぇ、私達も何か手伝わないと。二人に任せっきりじゃだめだし。」

 『いや、美華は女子だししなくていいんだって。そこに座っててもいいよ。』
 僕はそう言って、和也と義我が運んでいる重たそうなベッドを、一緒に持ち上げた。『これどこに置くんだ?』
 「えっと、これは一階にあるお前の父さんの部屋や。そこのドア出て右の部屋やな。」

 っていうか、この人達は門限とか大丈夫なんだろうか。僕はそう思いまた後ろを振り返った。だけど、そこに美華の姿は無かった。