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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 陽炎 ( No.45 )
- 日時: 2013/07/26 20:20
- 名前: 王様 ◆qEUaErayeY (ID: zHNOEbBz)
家に帰ってきた。もちろん、僕の隣には美華がいる。
廊下をそろそろと歩き、リビングのドアを開けた。その瞬間、
「おぉ憐舞、今日は隣町に行くからな。店長とか色んな人紹介するよ。」
和也がよく通る声で言ってきた。
いきなり言われたので、僕は少しびっくりした。
店長、っていうのが誰だか分からないが、隣町っていうのは楽しそうだと思った。
母さんや父さんはもう上に上がってしまっていた。
二人は、僕の隣に美華がいることに驚いたのだろうか、
「なんだ、都合良いことに美華もいるじゃん。じゃあ美華も隣町連れてくか。」
和也がまた高い声で言った。
何が都合良いのかは、和えて聞かない事にした。
時とはすぐに過ぎ去っていくものだ。
時計が12時を指差していた頃、和也が「そろそろ行くかな。」と、話を切り出した。
『そもそもさ、隣町って何処なの?』
「行ってみれば分かるよ。結構楽しい所だよ。ゲーセンとか。」
そういえば、ここに来てから自販機以外何も見ていない。店すら見ていないのに、隣町に行けばゲーセンなんてあるのか。
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