ダーク・ファンタジー小説

Re: 陽炎 ( No.61 )
日時: 2013/08/06 09:34
名前: 王様 ◆qEUaErayeY (ID: VmcrDO2v)

 太陽が海に反射して、キラキラと光っていた。
 それは苦しいくらい優しく、切ないくらい綺麗な光だった。

 美華が引っ越すことを、和也や義我は知ってるのだろうか。それに新しく出会った店長、そんな人がいるのに、何故彼女は最初に僕にその事を伝えたのだろうか。
 「信頼できるからなんだよね。」
 その時、彼女の口からこんな言葉が聞こえた気がした。彼女の方を見ると、優しく笑っていた。

 僕はその時不意打ちを喰らったようにドキッとして、しばらく何も言う気になれなかった。


 「....明日は、何をしようか。」帰り道、彼女がゆっくりと言った。
 そういえば今日は土曜日だ。ということは明日も休みというわけか。
 っていうか今気づいたけど、ここに学校なんてあるんだろうか。あったとしても人数少なそうだけど。

 「学校?あるよ。生徒の数は少ないけどさ。」
 学校はとても面白そうだ。勉強はクソだけど、もっともっと色んな人と交流していきたいってのもあるからね。
 『じゃあさ、部活って何があるの?』
 「お!良いところに目つけたね!部活は野球部やサッカー部や相談部があるかな。」
 美華は突然声を大きくして言った。