ダーク・ファンタジー小説

Re: 陽炎 ( No.81 )
日時: 2014/01/02 10:24
名前: すま ◆qEUaErayeY (ID: yQxL9nDM)

 休み時間を告げるチャイムが鳴ると、教室が一気に騒がしくなった。
 鬼ごっこをしている二人が僕の横を抜けた。あぁ、そういえば、学校なんて久しぶりだな。
 と思ったが、日時で考えてみると、まだここに引っ越してきてから3日しか経っていないことに気がついた。

「....あの」

 ん?と思って、僕は声がした方向に顔を向けた。
 すると、そこには美華がいた。

「一時間目は音楽で、移動教室だから....。」
「おはよう、美華ってこのクラスだったんだね....。」

 内心、ドキドキしていた。
 突然美華に会ったということもあるが、1日ぶりに会った彼女は、とても綺麗だったからだ。
「ん....で、音楽か。ありがとう」
 僕はそう言って席を立った。もう、クラスには僕と美華しか残っていなかった。

「よし、じゃあ行こう。待たせてごめん」
「うん....」

 一瞬、美華ってこんなだったっかな、と思った。
 明らかに前までの美華とは違っている。
「なぁ、美華....」
「ねぇ、さっき話してたけど、早紀ちゃんと知り合い?」

「え....、うん」
 なんだかヤバイ気がした。