ダーク・ファンタジー小説
- Re: 世界は君の掌に ( No.13 )
- 日時: 2013/07/20 20:45
- 名前: クラウド (ID: gF4d7gY7)
【世界は君の掌に 〜番外編1〜 】〜悪魔と天使〜
「おーい!!ルシファー!!早く来いよ!お前の愛しい愛しい俺様が待ってやってるんだぞ」
「黙れ!テメェなんか全然愛しくねぇよ!!」
「てか、早くしないと創造神様がキレるよー」
「うるっせぇ!ラファエル!お前だってどうせ怒られるだろ!!」
「いやー、けどルシファーの方が怒られるなぁ・・・」
「それはない!絶対テメェの方が怒られる!!」
「だって、口悪くてサボり魔で青髪の天使ってヤバいじゃんww」
「それはテメェも言えねえだろうが!!このハデハデ紫頭!てかこの髪は自前だからしかたねーの!」
そんな低レベルな口論に口出しをしてきたのはミカエルだった。
「二人ともいい加減にしろ。遅刻にもほどがあるぞ」
「「げっ・・・ミカエル・・・」」
二人揃って同じことを口にするとミカエルの眉間にほんのわずかなしわができる。
「創造神様はお怒りだぞ。たっぷり説教されてくるんだな。」
ミカエルはニヤリと笑いながら俺たちの前に立ちはだかる門を開けた。
その向こうには明らかに不機嫌な創造神の姿があった。
「貴様ら・・・一体何時間遅刻したと思っている・・・?」
俺たちは笑いながら答える。
「「3時間です!!」」
「「はぁ・・・」」
ミカエルと創造神は大きくため息をつく。
「ミカエルは規則正しく真面目でサボりもしないのに、お前らと来たら・・・。本当に兄弟なのか・・・?」
「失礼ですね。兄弟ですよ、正真正銘の。」
そう、俺とラファエルとミカエルは三兄弟である。
もっとも、ミカエルは真面目すぎて今、言われたように「本当に兄弟なのか?」とよく言われる。
「ミカエルが真面目すぎるんですよー!」
「お前らがサボりすぎなんだ。」
「ミカエル〜、何言ってんだよ〜。サボりはルシファーだろぉー」
「はぁ!?ラファエルだってサボってるだろ!?」
またギャーギャーと口論が始まる。
「とにかく、今日お前たちを呼び出したのは他でもない。あの悪魔についてだ。」
「あー、あれか・・・。あの何だっけ・・・。べルゼブブだっけ?」
「あぁ、あの変なハエが骸骨被った感じのやつだろ?」
「そうだ。そいつが仲間を増やして人間界に送り込んでるらしいんだ」
「え、人間とか滅んでもいいじゃん。また作ればいいんだし」
「そういう問題ではなく、人間と契約してさらに力をつけているらしいんだ」
「うわ、めんどくさ。まぁ、つまりまた悪魔をぶっ倒してこいって事でしょ?」
「まあ、そういうことになるな・・・」
めんどくさい仕事が来たなー・・・
その後俺たちは準備をし、人間界へと飛び立った。
「てか、最近の悪魔ってあれだろ?なんか人型なんだろ?」
「あー、そうらしいよ」
喋りまくっているのは俺とラファエルだけでミカエルは話に加わろうとしない。
「じゃあ、三人で別れて悪魔を探そうよ」
これはラファエルの提案だ。
俺は断る理由もないし、久々の一人なのでその提案に賛成した。
俺たちは三人に別れ、別々に悪魔を探すことにした。