ダーク・ファンタジー小説

Re: ココロ 【オリキャラ募集中】 ( No.110 )
日時: 2012/10/29 21:49
名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: TQfzOaw7)

第四十五話 私の後輩


シェーミの目が光る。
すると、部屋が一瞬にして修復された。
割れた窓ガラス。
壊れた扉。
ボロボロに裂けたカーテン。

全てが元通りになった。


「フゥ・・こんなものか」


息を吐いて目を瞬かせる。
目は元の色に戻っていた。


「さて、あとは研究所全体でも・・」
「先輩ッ!」


甲高い声が響く。
今しがた修復した扉が壊された。
シェーミは頭を抑える。


「なぜお前たちは物を次々と壊してくれるんだ・・」
「先輩、002が!・・あと、003と001の気配も・・」
「あぁ、来たぞ・・。というか、お前汚いな」


眉をひそめながらシェーミは言い放つ。
004はそんなこと気にもせず、シェーミに歩み寄る。


「何の話だったのですか!?002は・・凛は!」


凛、と名前が出たところで004は口を止めた。
失言だ。
シェーミは呆れ顔をする。


「・・・お前は忘れていないのだな静」
「・・・!先輩・・・覚えていたんですか?」
「当たり前だ」


そういって胸のペンダントを開ける。
その中には写真が。
そこには001、002、003、004が写っている。


「私の後輩だ・・・馬鹿者」
「・・・」


004はうつむき、窓へと目を移した。
シェーミの顔をうかがい、手が振られた瞬間004は窓から飛び降りた。

003、001の気配を追うのだ。


「まったく・・お前たちは似ているな」
「先輩、それでは」


シェーミは窓から下を見る。
ほんのりと嬉しそうな顔をして004はシェーミを見上げる。


「・・さて、修復開始だな」


シェーミは白衣を翻した。