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第十話　実験体


古びた館の主人
一人で住むには寂しいぐらい大きな館
そこに魔女とともに歩むものが居る

否


魔女と歩む道が同じものが居る



「お帰り、魔神」


その声を聞いて、魔女はふわりとマントをたなびかせた


「ただいま、凪」


長い髪が揺れる
凪と呼ばれた人間兵器は、椅子からストンと飛び降りる
そして、魔神と呼ばれた魔女の肩の上に乗っかっているモノを冷たく見据えた


「はぃはぃ、ナニ見てんのー？」


さっきとはまったく違う雰囲気になる魔女


「私の前で演技なんていらない」
「そー？でも、なんかこぅ明るくなるでショ？」
「どうでもいいわ。それより、ソレなに？」


あぁ、これー？と、魔女は怪しく笑う


「新しい実験体にどぅかな〜・・・って思ってね」
「私は貴方が分からないわ・・・。優しいのかひどい人なのか」



「人に価値観なんて決め付けられたくないし、自分の本質なんて自分しか分からないものよ」
















































「いえ、自分でも分からないもの・・・」


そういって、魔女は不適に笑う
人間兵器は感情のこもらない目で彼女を見つめる