ダーク・ファンタジー小説

Re: ココロ 【オリキャラ募集中】 ( No.44 )
日時: 2012/05/17 22:52
名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: AKehFwYl)

第十七話 使命


とある研究室
金髪の白衣を着た女は書類に目を通していた
彼女は此処の研究室の主の補佐役だ
つまり、博士助手
それが彼女の職業だ


「・・・誤字が多い・・・」


ムッとしながら彼女はつぶやいた
ここの研究所は博士のものなのだが、その博士が此処を彼女に与えたのだ
所有権は博士なのだが、実際に自由に使用しているのは助手であった
彼女___シェーミはチラリと横を見る
そこには水の中で眠っている少女の姿が・・・


「・・・まだまだ・・かな」


シェーミはそういって、書類を机へ置く
机の上には菓子の空き袋が大量にある
それは博士のものであり、フラフラと突然やってきてはすぐに去っていくのだ
自由気ままというのか、なんというのか・・・
そんな博士の助手はしっかり者であり、上のものたちも満足している


「シェーミ博士!」


突然扉の向こうから声が聞こえた
シェーミには聞き覚えのある声である
そのものはこの研究所の研究生だ
シェーミにあこがれて入ってきたので、シェーミのことを尊敬している
しかも、現在この研究所はシェーミが仕切っているので〝博士〟と呼ぶのも仕方がないのだ
なにせ、元・研究所の博士は研究生たちにはいい印象はなかったのだ


「何かあったの?」
「はい!研究所までの道のりにあるトラップがすべて破られました!」
「・・・今どのような処置を取っているの?」
「現在は検査中の人間兵器の部屋にロックをかかえ、外側からは開けられないようにしています。そして研究所の周りには結界を張りました」


この研究所までの道のりにあるトラップはシェーミと博士が仕組んだものである
≪研究所には関係者以外入れてはいけない≫
これが全研究所、研究者、博士たちへはじめに言われる上からの命令だ


「・・・分かった。しかし、結界が破られる可能性も高いと考える」
「はい、その可能性も考え、研究所のすべての出入り口には試作品の兵器数体配置しております」
「№004は?」
「いつでもいけるように準備は整っています」
「了解した・・・。№004は、結界が破られた時点でその場に向かえと言っておいて」
「はい!」


パタパタと走り去っていく音がする
シェーミはため息をまたついた

まさかトラップが破られるとは・・
一体何者?

しかし・・・この研究所を破壊されるわけにはいかない
汚されるわけにはいかない
此処を守ることが私の使命だから・・・


「もしものことがあれば・・・」


シェーミは小さな声でつぶやく







































「私が出るだけのこと」


この命は・・・あの人のために