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第二十二話　命令


警報が鳴った
椅子に座っていたシェーミは立ち上がる
警報が鳴った、ということは研究所への侵入を許してしまったということだ


「・・・№004」


拳を握り締めながら、シェーミはつぶやいた


「侵入者を叩きのめせ」


冷酷に放つ言葉
その瞳は扉の向こうを睨んでいる


「これ以上の侵入を許すな！」


そう言うと同時に、どこからか爆発音が響いた
































「侵入された！」
「負傷者は！？」
「多数！現在安否の取れない者も！」


騒ぎで混乱している
爆発の影響で、モヤがかかっている
負傷者も増加した
そんな中、静かにたたずむ少女は目を閉じていた


「・・・・・・かしこまりました、“先輩”」


何かに答えるようにそう言い放つ


「では・・・その命令に従いましょう」


肩をすくめてニコリと笑うと、モヤの中から人影が見えた













「・・・お前が相手か」
「そうですけど・・・？」
「記憶が残っているとはな」
「えぇ」
「・・・・邪魔をするのか」
「それが私への命令ですから」


ニコリと笑う少女に、人影は表情を少しも変えない


「ならば・・・あなたも吹き飛ばそうか」
「・・・・・どうぞ？」





「できるものでしたら」