ダーク・ファンタジー小説

Re: ココロ 【オリキャラ募集中】 ( No.57 )
日時: 2012/06/27 06:47
名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: AKehFwYl)

第二十三話 願わくば



願わくば、哀れで愚かな人間に安らぎを

癒しを


願わくば、卑劣で残忍な人間に罪を

裁きを


どうか・・・・




















この声があの人に届きますように



俺は進む

道を間違えたとしても、進み続ける

それが貴方の意思ならば、それを受け継いでいこう


隠された真実を、俺が守り続けよう








「・・・遥?」








願わくば・・・・





人間の犠牲になった人間兵器に

救いを

愛を




人間からの謝罪を感謝を


与えてください








「どうしたというのだ・・・遥」


俺の顔を覗き込んでくる仮面が見えた


「白狐・・・」
「?なんだ」
「・・・・お前には・・・」


『真実は時にひどく残酷です。どうか、彼らが真実を悟らぬように・・・。私のせいで犠牲となった彼らに平和を・・・』



泣きながら、あの人はそういった
彼女は弟を抱きしめて、そして泣いていた



『だから・・・遥・・・・決して・・真実を言わぬように、お願いします』

『・・・人間兵器の製造理由のアレが起こってもですか?』


そう尋ねると、彼女は瞳をこちらに向けた


『ソレが起こらないように・・・・こちらでも手を打ちます』

『・・・数人、紛れ込ましているのですか』

『はい・・・私の意思を受け継いでくれた子たちが・・・』

『・・・では、従いましょう』



「お前には・・・」



『お願いします、遥か』



約束を破ることになる
しかし、彼女になら・・・
彼女なら・・・




「真実を知る覚悟があるか」



遥は白狐を鋭い瞳で見ていった