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第二十六話　僕たち



プツッ


「「！」」


少年二人が同時に振り向いた


「・・・№004・・・また故障ゥ？」
「違う・・・」


唸るように一人が言った


「何がぁ？」
「・・・一時的に停止している。他者に行われたものだ」
「へぇー・・それってぇ」


少年はクスリと笑った


「私たちよりも強い相手がいたって事ぉ？？」


クスクスと笑う
その少年をもう一人の少年は見下ろす


「強いかどうかはわからないが・・」
「強いよ」


少年がさえぎった
笑みを浮かべていた顔は真剣な表情へと移り変わっている


「№004は記憶を奇跡的に残していた。能力もね。すなわち、その万全状態の004に勝る能力を持つ強いものがいた」


少年はそう言うと、手を空へとかざした


「僕たちよりも強いのって、先輩ぐらいだと思ってたのになぁ」


どこか悲しそうにつぶやく


「・・・もしかしたら」
「なぁに？」
「・・・・・俺たちの・・・同房が」


そこまで言葉をつむぐと分かったようだ


「・・・行く？」
「行こうか」


うなづきあい、二人の少年は地を蹴った

そして風を唸らせ走り去る