ダーク・ファンタジー小説

Re: ありきたりな少女とロボのお話 ( No.1 )
日時: 2013/09/23 17:06
名前: バンビ ◆roN69p6/aA (ID: b9.2unG6)

<プロローグ>

少女は走っていた。
怯えるように、頭の中に響く罵倒から逃れるように。
怖い、怖い怖い怖い怖い。
空には黒く重そうな雲が立ち込めており、辺りには民家すらなく、四方に森が広がっている。
どっちから走ってきたか分からない。幼さ故の恐怖が家に帰りたいと訴えている。
しかしそれはできない。あいつが、あいつが自分を探しにうちに来ているかも知れない。気味は悪いがあいつに会うよりましだと、少女は恐怖を払いのけ、どんどん走っていった。
走り出してどのくらいたっただろうか。少しひらけたところに出た。少女は走るのをやめ、ゆっくり歩きながら辺りを見渡す。
片隅に妙に小鳥や小動物が集まっていた。
恐る恐る近づいてみると、小動物達は驚いて一目散に逃げてしまった。
小動物達が集まっていた中央を見てみると、そこには………

ロボットが一体転がっていた。