ダーク・ファンタジー小説

Re: 馬鹿みたい。【微グロ有】 ( No.1 )
日時: 2013/11/30 09:52
名前: 猫又旅 (ID: qToThS8B)


布団から気だるい体を起こし、
リビングに向かうために階段を下る。

カウンターの上に置いてある食パンの袋の中の1枚を、
ガサッとビニール袋の音を立て、取り出す。
食パンの端をパクっと
口にくわえ、朝の支度をする。


制服を着る。
この作業も今日限りだと思うと
ちょっと寂しい気もするが、
しょうがないだろう。

次に洗面所に向かい、
洗顔をする。
鏡に映るのは、毎日見る、
見飽きた自分の顔。
何処にでもいるような、
ごくごく平凡な顔。
目が細くて、ホクロが口の左上に
ポツンとある。
特徴はそれだけ。

私の人生を表したような顔である。

蛇口を捻り、水を出す。
両手に触れる水がひんやりしていて
気持ちいい。
手を盃にして水を手に貯める。
そのまま顔にパシャリと掛けると、
パッと目が覚めた感じ。
頭が引き締まる。
「さて、行くか。」
自分を言い聞かせるように、
声に出してみた。