ダーク・ファンタジー小説

Re: 銀色に燃えるキャンドル —双眸— ( No.7 )
日時: 2014/03/02 10:18
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)
参照: http://弓矢を持つ美少女

「く、苦しいだろ!!」
抑え込まれ、ヒゲとヅラが落ちた。
あまりの苦しさに声を上げ、手を払いのけるが、優希の手と身体は力なく地面についた

「…なんで」
優希が呆然と路地の奥の方を見つめて呟いた

「……?」
俺は、優希を払いのけて、奧を見た。

そこに居るのは、青い服に身を包んだ

「警察…!!」
俺が叫んだ。
気付けば、俺のヒゲとヅラは落ちていた。バレたも同然だ。

ショックだ。

気付かれたんだ。

「指名手配!!」
ひとりの警察は叫ぶと、後ろに何人も引き連れていた。

「異世界人 ヒゲ&ヅラの翔太!万引きと勝手な移入で逮捕する」
(俺、そんな風に呼ばれてたんだ?)

ある意味ショックにショックが重なる。

「…え、そんな!!なんで警察が。」
志乃が、状況を把握しようときょろきょろする。

「もう…。やるしかないよ。」
分かってるわね?と、楓が振り向いた。

楓が弓矢の弓を引くような素振りを見せると、すぐに金色の弓矢が出てくる

俺たちは戦闘態勢に入った

「ヒーリング!!」
遥花が、そう告げた。
俺たちの体力と攻撃と防御 失っていた分が 少しだけ回復する

そこから 警察も構え、戦闘態勢に入る。

俺は楓の前に出て言った

「いい。……おまえらは逃げろ。狙われてんのは俺だけだし」
でも…と引き下がる楓に俺は言った

「…ポリス2,3人に殺られるほどヤワじゃねーよ!」
楓は頷いた

「逃げるよ!!」
だが、変装している楓たちを警察は追っていった

「よくわからないが、異世界人の仲間であろう 追ってみる」
と言いながら、ひとり警察が追っていく

「お、そうはさせないぜ! エニグマ・クルセイド!!」
俺が唱えるだけで、術式が開き、瑠璃色の魔法陣がぐるりと渦巻き、少年十字軍が俺の後ろに待機する。

「やれ!!」
指示すると、そのまま少年十字軍は、警察に槍でつきにかかる。

「アルカトラズ!」
自分も、指先を出し、十字軍を避けて警察に向かって一発撃とうとしたが、警察もそんなヤワじゃない。

「チャルナフラッシュ!」
警察がそう言った瞬間、俺の周りの視界が暗くなり…

「…チッ。見えねえ」
靄のようなもので、何も見えない

「エニグマ!見えなくても、やれ!」
十字軍に指示する。

俺も、銃を闇雲に撃つ。
自分の仲間である十字軍を撃っていたらどうしようとか、思わなかった。ヒーリングすれば瀕死しても十字軍は甦るって思ってるから。

俺の身を守ろうだけ思って 焦った。


「!!!」

ヒュン


風を斬り 高速球で、銃弾が飛んできた


残念ながら 俺はこれほどの銃弾を止められる防御技を持ち合わせていない

「シヴァールヴァーニィ…」
掠れる声でそう言った。自分の防御技 俺は攻撃型だから ほぼ防御技を使えない。

目と鼻の先に盾が現れる。

バリ————ンッ!!

アニメそのままの音を立てて、盾が粉々に破壊し、地面に落ちていく

「…もう、だめだ」
今なら自分の銃弾で打ち返すこともできたかもしれない…けど、もう。

俺は目を閉じた

でも、目の前に人影が現れた

「?!」
鈍い音を立てて、ひとり 人が倒れた