ダーク・ファンタジー小説
- Re: 銀色に燃えるキャンドル —双眸— ( No.9 )
- 日時: 2014/03/02 17:24
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)
俺の指先から炎が放たれ 火の粉が飛び散る。
「うあ……っ」
隙間から、警察がひとり、倒れるのが見えた
「!! 一旦引きかえすぞ!!」
一緒に居た警察が、倒れた警察を負ぶって逃げていく
「なんで仕掛けたくせに逃げるんだよ!」
俺はぼやきながら、ピポットを拾い上げた
「…」
画面は、暗転してままで、いつまでたっても俺の体力とかを表してくれない
(どうしようかな…)
インスタントラーメンや俺が買ってきた食料は置いてあるけど、調理器具とかは 全部ドラえもんのポケットを持ってる志乃しか持ってない。
俺は、万引き攻撃専門だからな。
ヒーリングもないし、ピポットもないし
「そうだ トランシーバーがあるじゃん!」
俺はポケットから手さぐりでトランシーバーを探そうとするが
「・・ない」
右ポケットがひっくり返り 左ポケットもひっくり返るのに 何もない
(・・)
ふと下を見ると トランシーバーもいつ落ちたのか、中身が見えてボロボロになっている
「・・これどうすんの——……」
あんなこと言ってのけたけど ここまで自分が無防備だったことに気づき落胆する。
トランシーバーとピポットをポケットに入れ、とりあえず路地から出ることにした。
「楓たちどっち行ったかなー…」
体力もほとんどないし、これだけの食料を持っていると 倒れてしまう
「——右だ、右!!」
俺は ほぼ野性のカンだけを頼りに歩いていた。
———
to楓
(翔太 大丈夫かな)
ああ見えて いつも大丈夫なんだけどそれはそれで心配になる
街並から出て、朝追われていたところを避けて森の方で休憩することを決めた
「ヒーリングすれば、三日は生きられるから、あたしたちはムダに万引きとかで動かないほうが良いかも」
とあたしが言ったので、志乃からテントを借りて 森で野宿をすることに決定。
「ここで良いよね?どう?」
と笑顔で遥花が切り株を叩いた
「いいよー!」
志乃がさっそく優希に手伝ってもらいながらテントを組み立てる
「いいよ」
あたしも頷いた
「うーんと どうすんだ?いつも翔太やってるからわかんないな…」
志乃が、さっそくテントの組み立てに困っている。
「いや、ここはこうするんだろ」
と、優希がやって見せるが、それも違う。
遥花がヒーリングのための薬草を探しに行く すぐ戻る、と森の少し奧へ入っていった
ヒーリングは、遥花が言えば言うほど体力が回復するわけではない。
遥花は普段から、ヒーリングに必要な薬草を持ち合わせて、調和してボトルに詰め、ヒーリングを行うから体力が回復する
でもいつかはその薬草もなくなる。だから探しに行ったのだ
さっきまで遥花が座っていて暖かい切り株のベンチに座って ピポットを取り出した。
遥花はそう遠くまで行っていない。
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ピポット 2014.3/1 pm6:01
立花楓 33LV ●●■■◆
▲□○□◆
HP500/1800 □★◆■▽
攻撃力2800/10000 ◆○○▽◆
防御力2000/2200
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「…?」
翔太の姿がない。
少し遠くに行ったのかな、と画面をスライドするが、翔太の姿が無い。