ダーク・ファンタジー小説

Re: ・ ・ ・ 魔術シンドローム ・ ・ ・ ( No.6 )
日時: 2014/03/13 20:55
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)

モルテのどこにいる。
と言う部分まではわからないのだけど。

直感とグリムワーの力で 花の記憶を頼りに行く瞬間は きっと、会える。なんて思った

「グリムワー!」
花の記憶をたどる。

わたしは今、あるきにあるいて、ある木造建築の前に居た

「なんとなく ココな気がする」
聳え立つ木造の古式ゆかしい家だった。
わたしは 少し ぼーっとそれを見て、訪ねていいものかと考えていた

(でも——)
花の記憶をたどると、スピリットの孫、の顔が見えて

「……すみませーん」
叫んでみる。扉をコンコンと軽くたたいた。
出てくる人が、スピリットの孫、であれば——それで。

「…なんですか?」
中から出てきた人は、どこからみてもスピリットの血を引いたはずの孫、で。

「…予言者のお孫さんですか?」
わたしは言った

「あ、…ええ、そうよ。」
途惑ったように 目を泳がせる

「…あなた どちら様?——あ・・・!!レイじゃない。……もしかして!!」
と一旦わたしと目を合わせた

「あなた、この猫、レイ?祖母があなたにあげたっていう猫?」
大きな円らな瞳の可愛い少女

栗色の髪をポニーテールに結って、美人顔の女の子

「あ、そうです。わたしはビアンカ・ノクターン、この子はレイで…。こっちはプラム。なら、あなたはスピリットのお孫さんなんですね。」
そう言うと、その子は 頷いて、私に向き直った

「あたしは、モニカ・スピリット。確かに、祖母は予言者ハルカ様ではあるわ。・・・そうね」
わたしの顔をまじまじと見ると、家の方へ向き直った

「翔太!ちょっと来て」
すると、モニカとよく似た少年が 戸をあけて出てきた

「…誰?」
わたしを見て 説明を求めようとする少年に、ハルカは言った

「あたしの双子の兄、立花翔太っていうんだけど・・。今の今まで人間界で暮らしてたから まだ名前をモルテ語に変えていないのよね」
と言った

「・・えと…。わたしは、ビアンカ・ノクターンです。こっちは猫のプラム、とスピリットからもらったレイ。」
と猫の二人もあいさつする

「ニャー!」
「にゃっ!!」

「…あら、レイ、どうして言葉をしゃべらないの?」
ハルカは、レイに近寄っていった

「言葉?」
わたしはぼけっとしていると ハルカがこっち向いた

「や、やーね、祖母から聞いてないの? この子は、ネコ語じゃなくてモルテ語をしゃべるトクベツな猫だって」

「聞いてないですけど…」