ダーク・ファンタジー小説

Re: 「血相契約」〜オリキャラ募集中です!〜 ( No.31 )
日時: 2014/04/15 19:05
名前: 黒hana ◆JEhW0nJ.FE (ID: CFE7lDA5)

(彼岸様!大変お待たせいたしました!碧ちゃんと景都くん登場です!変なキャラになってしまって申し訳ございません!)


第10話(碧目線)←いいのか。

「今日から俺が君を護る。」

悪魔の男が私に言った。

私の目の前に突如現れた男と契約というものをした。最初に聞いたときはさすがの私でもよくわからなかったけれど人には慣れという便利な言葉がある。それを使ってしまえばこんな状況も簡単に説明が付いてしまう。ざっと言えば目の前にたたずむ男、美影 景都は異世界にすむ悪魔で契約者を探すためにこの世界に降りてきたらしい。厨二とかいう今よく言われているフレーズが一瞬脳裏をよぎったが景都という悪魔の「属性」とかいう水の魔法を目の前で披露されたらもう頷くことしか出来ない。どうせ契約なんて軽いものだろうと考えていたが私はどうやらこの男の策略に嵌ってしまったらしい。景都は私を契約者にした直後私を異世界へと連れて行こうとした。さすがにそれにはうなずくことはできない。ちゃんと理由を説明してもらうよう説得した。一筋縄ではいかないと思っていたが意外にも簡単に吐いたことには意外だった。

色々と長々しい説明を受ける。そのときの景都の顔はとても真剣で。

「要するに、異世界が征服されたから助けてほしいってことか。」

まさか自分の口からこんな珍妙な言葉を出すなんてこと思ってもいなかったが小さくつぶやくと景都はフッと様になる笑みをこぼした。

「まぁそういうことになる。かまわないな?契約者。」

契約者という面倒くさい身分になってしまった以上、こいつの策略からは逃れることは不可能だろう。それをさとった私は小さく頷いた。しょうがない。面倒くさいが半分は自分のせいでもあるのだからここはコイツにすべてを任せることしか私に手段は残されていない。

「じゃあ、時間もないしさっそく向かうとするか。異世界へ。」

計画にズレが生じてしまうからな……。

次に目を開いた瞬間私は黒いなにかに吸い込まれていて、景都のその呟きは真っ黒な世界に私と共に吸い込まれ、消えていった。




——————……(契約エピソード、ご希望に添えたかわかりませんが……お許しを!)


『おいっ!アイツまた来てるぞ!』『うっわ!きもちわりぃ!!』『くんじゃねぇよ【バケモノ】が!!』

生まれつきのこの容姿にまさか後の自分が傷つけられるとは思ってもいなかった。

幼い頃から私の容姿は少し他の人とは違っていて。朝や昼はただの黒髪の長髪少女だったのだが、夜になると私の姿は化け物のように変わってしまったわけで。そのことが原因で私は昔から今までずっとずっと人間の心の闇に傷つけられていた。今までとは言っているが今現在もひとの冷ややかな視線は何一つ変わらない。むしろ冷たさが日に日にましていく。そんな些細な事でさえ私の心は蝕まれていた。

夜になると私は変わる。ではその変わる箇所とはどこか。「目」である。なぜか私は生まれつきかなにかの原因でこうなってしまったのかよくわからないが夜になると私の目の色は驚くほど変わってしまう。月夜の夜は紫色。しかしそれは月光にあたるからそういうふうになってしまうだけでまだよかった。それだけならどれだけよかったか。普通の何も無い月の光もないただ黒と黒が混ざり合う黒い夜の時、私の眼の色は左右違う色になるのだ。右は黒。左は赤。いわゆるオッドアイな訳で。どうしてこんなことになってしまったのか。自分でもわからない。知ったとしても今の私には過去に戻ることなどできないのだから人の闇の現実は変わらず私を殺していく。知ったとしても意味はないのだ、こうなる定めだったのだ、私は昔から弱い自分にそう言い聞かせていた。

人は「自分達とは違うもの」を避ける習性がある。そんなこと誰でも知っている。だから諦めるのだ。今までも、これからも、私に明るい未来など来る訳ないのだ。仕方が無い。ただそれだけ。それだけなのに。
どうしてこんなに心が痛いのか。成長してもそれが明かされることはなかった。

そんな時だ。あの男に出会ったのは。自分を悪魔だと言い張る輩が目の前に現れたのは。悪魔は私に小さく囁いた。

「契約してくれたらその痛みの秘密を教えてやろう。」

と。


そういって悪魔が私に笑いかけたのを私は目に焼き付けた。