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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女 ( No.24 )
- 日時: 2014/10/15 01:07
- 名前: 穂逆 深去 (ID: dfg2.pM/)
10才になった私は、あの村へ行った。
けれど、そこに村は無かった。
ただただ骨が散らばっていた。
骨の固まりの真ん中あたりに小さな小さな箱を見つけた。
手紙が入っていて、そこにはこんな事が書かれてた。
{私の可愛い娘へ
あなたを置いて先立つ不幸を許して。
村から、手紙がきたの。
娘を村に返せ。って。
村で病が流行ったって。
返したら、あなたが殺されると思った。
だから私一人であの村へ行ったの。
自分勝手なあいつらに復讐しようと思って。
娘の肉が入った汁、これを飲んだら治るといったら、あの人たち喜んで毒スープを飲んだわ。
人殺しの私はもうあなたの元には戻れない。だから、このスープ私も飲もうと思うの。
最後に
あなたの名前、伝えようと思って伝えて無かったわね。
あなたの名前は、ビリーブ。
昔の言葉で
[信じる]
っていう意味よ。}
私以外、誰もいない骨の上。
涙が音もなく溢れてきた。
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