ダーク・ファンタジー小説

Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女 ( No.26 )
日時: 2014/10/22 01:01
名前: 穂逆 深去 (ID: V70KaHly)


「そんな事が………………、君は悪くないのに。」
カイは、悔しそうにそう言った。
自分の事と当てはめているのだろう。

「形は違えど、私は今のあなたにそっくりでした。毎日死にたくて………」
ビリーブの言葉にカイは不思議そうに尋ねる。
「でも……………今の君は生きる希望に満ち溢れているよね、どうして?」
カイの言葉にビリーブは顔を赤らめた。

「あ、あなたがこの山に来た、ので……………」
「…………僕のおかげ?」
「\\\\\………はいっ…」

ドクン

ビリーブのそんな赤い顔を見て、カイは一瞬心底彼女を抱きしめたくなる衝動に駆られた。

(な、何だ、今の…………?)

その衝動を呼び起こした感情の名を、少年少女はまだ、知らない。