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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女 ( No.37 )
- 日時: 2014/11/06 02:04
- 名前: 穂逆 深去 (ID: V70KaHly)
遅れました…。続き書きます。
「カイくーん………どこにいるのぉー?」
探し始めて、30分以上経ったが一向に見つかる気配は無い。
もっと下の方にいるのだろうか。
「本当にどこにいるんだろ………。」
肌を包む闇が次第に暗く、冷たくなってきた。
雪が積もり始めている。
(早く…………探さなきゃ……)
そう思った、その時
ガクッ
足下に、土がなかった。
「ひゃ…………!」
踏みしめる場所が無かったことで、体のバランスは崩れ、
ただただ体が転がっていく。
たどり着いた穴の底で強く頭を打ち、
私は意識を失った。
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次第に闇が濃くなってきた。
早く行かなければ。夜の間に、この街を出たいのだ。
先をライトで照らしながら、足を急がせる。
ふと、先に物が落ちている事に気付いた。
(これ……僕が家に置いていったマフラー……)
自分の頭に、ある悪い予測がたち、
急いで周りを見渡す。
左の方に坂の様になった穴があった。
底にビリーブが倒れていた。
(なんで………僕なんかを探しに……、来るんだよ…………もうっ!)
そう心の中で怒ってみるが、目の前が涙で滲む。
探しに来てくれたのが、嬉しすぎて。
「なんか家出少年みたいだな……僕」自分の心が実に幼すぎて、ため息をつきながら、
僕は彼女を助けるため穴へ降りていった。
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