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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女 ( No.48 )
- 日時: 2014/11/29 01:17
- 名前: 穂逆 深去 (ID: V70KaHly)
更新遅れました……………。
続き書きます(少年目線です)
「は、はい?何ですか………」
「一週間前、君は自分の過去の事を話したよね」
その言葉に彼女は、作業していた手を止め不思議そうに首を傾げた。
「はい、それがどうしました?」
「いや、僕は、過去の事も、自分の事も
何もかも君に言っていないな‥と思って」
僕の言葉に彼女は顔を曇らせた。
「……別に無理に話さなくてもいいんですよ?」
いや、と首をふる。
「話したくない、とかの問題じゃないんだよ。”いわなきゃならない”んだ。
僕の為にも。君の為にも」
彼女が息を呑んだ。
微かな静寂の後、僕は口を開く。
「……僕のいた村、君のいた村と一緒でもう無くなってるんだ。
どうしてだと思う?」
「………どうしてなんですか」
彼女の緊張した声音に、僕は声をだし、軽く笑った。
ウソだらけの笑顔で。
「…[僕]が、殺したんだよ」
彼女の肩がビクッと震え、小刻みに震えながら僕に聞く。
「…あなたの[破壊の能力]で、ですか…」
「違うよ」
彼女の希望をことごとく否定する。
「僕……正しくは[彼]、がね。
この手で、殺したんだ」
もう一度言う。
「僕は人殺しなんだよ」
そう言って笑う少年は酷く虚ろな目をしていた。
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