ポロッふと、少年は気が付いた。目隠しの布がしめっていることに自分の目から溢れるナミダの存在にそしてすぐにそんな考えを否定する。そんな訳がない。だって、自分は破壊が大好きな非常に、悲常で、非情な、悲情の人間なのだから「目にゴミでも入ったかな………」今は、そう思いたかった。人を破壊するような悪い自分はイヤな人間、……化物なのだと。そう思わないと自分の心はもう、-壊れる寸前だった-