ダーク・ファンタジー小説

Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女 ( No.57 )
日時: 2015/01/13 01:19
名前: 穂逆 深去 (ID: gYu/uyWc)

「ーっていうか君、俺の事ばっかり異常者だって言ってるけどサ。
 君だって気付いてるだろう?」

「………何をですか」

ビリーブの言葉に”彼“はニヤニヤと
した笑みを零しながらこう答えた。

もう知っているだろう、とばかりに。


「”異常者”は”俺”だけじゃない。
”アイツ”もだってこと」



「………ッ!!」


「だぁって、そうじゃないか?
”二重人格”だからって、アイツが殺した事に変わりはないのにさぁ?
アイツが責任を感じてるのは、
”破壊の眼を持つ自分”だけ。
なんて自己中心的な考え方だろうネェ★」

「ハァ?!!殺した本人が何を「殺してないよ」


”彼”は笑わずに、言った。



「”俺”は、殺してない」



長い、静寂だった。
とてつもなく、長い。


息が止まる程の


「………え?ウソ、で「うん、ウソ★」

”彼”は笑った。

「俺が殺したに決まってるジャン?
バッカだなぁ〜、ビリーブちゃんは★」

「…………(ムカッ)」ドスッ

ビリーブが”彼”の腹を殴る。

殴られた”彼”は痛みに顔をしかめてはいたが、
それでも笑って、こう言った。

「……痛いなぁ〜。これは”アイツ”の体でもあるんだよ?
こんな事していいの?」

「………カイ君に、後で謝罪しておきます」