ダーク・ファンタジー小説

Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女 ( No.62 )
日時: 2015/01/21 03:28
名前: 穂逆 深去 (ID: A6DUXQK.)

別章b[キミと友達になるために]

「ねぇ〜、一縷クン。一緒に帰ろうよ」

「………………」

「ねえって、ほら、この限定スイーツ
一緒に食べようよ〜」

現在、俺は帰り道を一縷と一緒に帰っている。
………半ばムリヤリに。
最初は近づいた時点で、逃げられていたのだから少しは慣れてもらえたのか………?

「ほらー、一縷く」

「……っ何だよ!!君!!
もう一週間だよ!!関わるなって言ってんじゃん!!」

………諦められた分か。
いや、でも俺は諦めない。
一縷と友達になるまでは。

「ぶーぶー、なんだよー。
俺は一縷クンと仲良くなりたい分なのにさ〜〜」

「………キミ、なんで僕に馴れ馴れしいわけ?
僕がキミに反論したのがそんなに珍しかった?」

俺は正直に言う事にした。

「まぁ、そうといえばそうかな。
……あいつらは、死にたくなる位に
俺の事を見てなくて、俺自身を指摘してくれたのは一縷クンが初めてさ」

「……本当クソみたいな世界だね」

お面の下から一縷の溜め息が聞こえた。