ダーク・ファンタジー小説

Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女 ( No.71 )
日時: 2015/02/18 18:19
名前: 穂逆 深去 (ID: tYjZRkWm)

別章c[とある一家の一人と一人]

「なんというか、そのデカくないか……?」
俺が一縷の家を見て抱いた第一印象はそんな感じだった。
いや、家自体は自慢じゃないが、俺の家の方が大きい。
しかし

(なんなんだ……?この圧迫感……)

入ろうとする者全てを拒否するような。

ーまるで一縷みたいな、拒否反応ー

「まさか、一縷の精神状態がこの家の周りに影響しているのか……?」

俺が、そう躊躇いながら扉の戸を開こうとしたとき

後ろから

「ーーいらっしゃい」

一縷の声がした。
しかしそこにあったのは見慣れたお面の顔ではなく。

見る者を引き込むようなオレンジ色の眼。
そして、気味悪く弧を描く口元。

「くすくす、”僕”のお友達だよね?こんにちは」

「……あなたは」

「あぁ!!流石に違うってバレちゃうかぁ……。自己紹介します。俺は一縷のーーーー」


「ーー<お兄さん>キボウ-ルアーシュ。ですよね」

俺の言葉に、彼は驚いたような顔をした後ーー笑った。


次に彼がしゃべった事を聞いて、俺はとんでもない勘違いをしていた事をしる。